クラブをうまく潜らせるためには? 塚田好宣バンカーショットのセットアップ
2017年7月25日(火)午後0:40
バンカーショットは、砂の下にヘッドを潜らせることが大事。そのためには、ヘッドを砂に入れることはもちろん、ボールの先からヘッドを出すことをしっかり意識しましょうというお話を前回しました。今回は、その打ち方のレッスンです。
うまく潜らせるためにはどうすればいいか?一番大事なのは、アドレスの際の体重配分です。通常のショットのように右5対左5で構えるのではなく右4対左6ぐらい、感覚的には、自分でも左に体重が乗っていることがわかるくらい左足体重で構えます(写真①)。
写真①
このように構えることによって、ヘッドが上から下りてくるので(同②)、砂に入りやすくなります。また、ヘッドの伝わるエネルギーも大きくなるので、砂の抵抗に負けることなくヘッドが抜けてくれるようになります。
写真②
バンカーが苦手という人の多くは、この構えができておらず、中には、「ボールを上げたい」という気持ちが強いのか、やや右足体重で構えている人もいるくらい(同③)。このように構えてしまっては、ヘッドが下から入ってしまうので(同④)、うまく抜けてくれなくなります。今まで左5対右5で構えていた人が、急に左足体重にするとかなり違和感を覚えるかもしれないので、普段から、左足体重で構えて打つという練習もしておいたほうがいいでしょう。
写真③
写真④
もうひとつ、バンカーショットを失敗しないためには、打ちたい距離によって強く打ったり弱めに打つなどということをしないこと。できるだけ同じスピードでスイングするようにしましょう。
なお、距離に関しては、ボールの位置で調整します。あまり遠くへ飛ばしたくないときは、ボールを左寄りに置きます。そうすれば、ヘッドが手前から入るので、ボールに伝わるエネルギーが小さくなるからです。逆にキャリーを出したいときはボールを右寄りに置けば、ボールに近いところで砂を爆発させることができるので、自然と飛距離が出るようになります。
構えとボールの位置。これさえ間違えなければ、バンカーショットで失敗することはないのです。
【プロフィール】
塚田好宣(つかだ・よしのぶ)
1969年8月24日、千葉県生まれ。ニューメキシコ陸軍士官学校卒という異色のゴルファー。04年には「全英オープン」のアジア予選を突破して初のメジャー出場。プロ20年目の13年、「東建ホームメイトカップ」でツアー初優勝を飾る。16年はチャレンジツアーで賞金王。現在賞金シード奪回を目指して奮闘中。
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(この記事は、夕刊フジ 2017/7/13発売号より転載しています)
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