開いてダメなら閉じてみよう!? 久保谷健一流アプローチのミスを防ぐクローズスタンス
2017年6月23日(金)午前8:01
アプローチでオープンに立つと肩も腰も左を向いてしまいがち。しかし、ヘッドはターゲット方向に出したいから、自然と軌道がインサイド・アウトになり、ダフリやトップ、シャンクなど、アプローチでは絶対にやりたくないミスが出てしまうというお話を前回しました。そしてその解決方法として、ターゲットに対してスクエアに立つか、もしくは左足だけを後ろに引いた“久保谷流オープンスタン”で構えることをお勧めしました。
実はもう一つ、アプローチでのミスを防ぐ方法があります。それは、クローズスタンスに立つことです(写真①)。クローズに立つと、当然、ヘッド軌道はアウトサイド・インになりますが、この軌道の安定性、ならびにコンタクト力は抜群。皆さんがよくやるミスはほぼなくなります。慣れるのに多少時間はかかるかもしれませんが、「アプローチが不安で仕方がない」、「2回に1回ミススてしまう」というような人は一度試してみる価値ありです。
写真①
今回は、アプローチに関するアドバイスをもう一つ。先日、アマチュアゴルファーの方からこんな質問を受けました。
「グリーンのすぐ近くからのアプローチで、グリーンに落としてから転がしてピンに寄せたいのだが、距離感がなかなか合わない」。
ランニングアプローチやピッチ・エンド・ランは、アプローチの中でもミスが出にくい狙い方ですが、アマチュアゴルファーの中には距離感を合わせるのに苦労している人が多いようです。こういうケースで距離感を合わせたいと思ったら、フォローはあまり大きく取らない方がいいでしょう。私自身の感覚では、距離に合わせてクラブを振り上げ、ダウンスイングでヘッドをアドレスの位置に戻してボールにコンタクトしたら、そこでスイングが終わるイメージ(同②)。そのほうが、振り子のように左右対称に振っていくよりも、距離感が出しやすくなります。
写真②
私の場合、ピッチ・エンド・ランで攻める時はほぼこの形。“寄る”打ち方なのでぜひマスターしてください
【プロフィール】
久保谷健一(くぼや・けんいち)
1972年3月11日、神奈川生まれ。1995年のプロテストに合格し、2年後の1997年にツアー初優勝。ツアー6勝で、メジャー2勝(2002年日本プロ、2012年日本オープン)を誇る。今年の「パナソニックオープン」では5年ぶりにツアー優勝。ベテランだが、“愛されキャラ”で、ボヤキながらゴルフをすることでも有名。
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(この記事は、夕刊フジ 2017/6/15発売号より転載しています)
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