国内男子ツアーのマイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメントは28日、兵庫県のABCゴルフ倶楽部を舞台に最終ラウンドの競技を終了。首位から5打差の10位タイでスタートしたハン・リー（米）が9アンダー63をマークし、通算17アンダーとして逆転でツアー初優勝を飾った。前日7位タイの石川遼は5バーディ、3ボギーの2アンダー70で回り、通算11アンダー6位タイでフィニッシュした。

　大雨の影響でスタート時間の遅延や競技中断を余儀なくされた最終日。上位陣のスコアが伸び悩む中、韓国出身で190センチと大柄のリーが会心をゴルフを披露した。幸先良く出だし2ホールで連続バーディを奪うと、7番、8番でもバーディを重ね、ノーボギーの4アンダーでハーフターン。後半に入っても勢いに乗るリーは、15番までに4つのバーディを量産し最終18番もバーディで締めて9アンダー63。通算17アンダーで大逆転劇を演じ、ツアー参戦5年目にして待望の初勝利を手にした。

　また、この日7位タイから逆転優勝を狙った石川は、スタートホールの1番と3番をボギーとし序盤にもたつくも、6番、7番で連続バーディを奪取する。1アンダーで折り返した後半もチャージを見せることはできず、2バーディ、1ボギーで回り2アンダー70でホールアウト。兼本貴司、キラデク・アフィバーンラト（タイ）と並ぶ通算11アンダー6位タイで終戦した。

　その他上位陣は、首位に1打差の単独2位に宮本勝昌、2打差の3位タイに前日のトーメントリーダー金庚泰（韓）と横尾要。通算13アンダー単独5位にI・J・ジャン（韓）が続き、通算10アンダー9位タイに宮里優作、宮里聖志、谷口徹らが入った。

　ルーキーの藤本佳則は、小田孔明らと並び通算9アンダー14位タイ、丸山茂樹は通算8アンダー19位タイ、現在賞金ランキング首位の藤田寛之は、18番でイーグルを奪うなど4アンダー68をマークし、通算3アンダー35位タイで4日間の競技を終えている。