ツアー2年目のアンジェラ・パーク（ブラジル）が悲願の初優勝に王手をかけた。

　欧米両ツアー共催のエビアン・マスターズ（仏、エビアン・マスターズGC）は現地時間の26日、第3ラウンドの競技を終了。この日首位からスタートしたパークが上がり3ホール連続バーディで4アンダー68をマークし、通算14アンダーで単独首位を守った。1打差の2位にキャンディ・クン（台）が続き、3打差の3位に殿堂入り選手のジュリー・インクスター（米）、4打差の4位に前日『63』のコースレコードをマークしたヘレン・アルフレッドソン（スウェーデン）の両ベテランがつけている。

　初日トップ発進で前日8位タイに後退したロレーナ・オチョア（メキシコ）は、この日もチャージは不発。2アンダー70の平凡なスコアで通算8アンダーとし、ポーラ・クリーマー（米）、クリスティー・カー（米）らと7位グループにとどまっている。ディフェンディング・チャンピオンのナタリー・ガルビス（米）は通算4アンダー20位。

「明日は出だしが良くても悪くても焦らず、集中して忍耐強いプレーがしたい」と言うのは、念願のツアー初優勝が目の前に迫ったパーク。ルーキーイヤーの昨年からたびたび上位を賑わし、優勝目前まで行くのだが未だに勝星はない。今季も全米女子オープンで3位タイ、P＆G ビューティー・NWアーカンソー選手権で4位タイと、あと一歩のところで初勝利を逃している。本人もそれについては十分自覚しており、「首位で最終日を迎えたのは何回目か？　そんなこと忘れました。だって、勝っていないんですもん」と自らの過去との決別宣言。「遅かれ早かれ、そのときは来る」と信じて前を向いている。

　韓国人の両親を持ち、ブラジルで幼少期を過ごし、つい最近アメリカ国籍を取得（ブラジル国籍も維持している）したパークが、念願の初勝利を飾れるか注目だ。

　一方、日本勢は前日11位タイにつけた上田桃子が、この日は苦戦。「ムービングデーにスコアを伸ばしたい」と意気込んでスタートし、1番で幸先の良いバーディを奪ったものの、勢いはそこまで。6番、10番、14番、16番でそれぞれボギーを叩き、最終18番は意地で3日連続バーディで締めくくったが、2オーバーの74。通算3アンダーは21位タイに後退した。

　また巻き返しを誓った宮里藍は、15番パー5でイーグルを奪う見せ場を作ったのだが、バーディと同じ数だけボギーを叩き（4バーディ、4ボギー）、2アンダー70どまり。通算2アンダー40位タイで最終ラウンドを迎えることになった。