今季の米女子ツアーはロレーナ・オチョア（メキシコ）に始まり、オチョアに終わった1年だった。

　昨季、アニカ・ソレンスタム（スウェーデン）が5年連続で守ってきた賞金女王の座を実力で奪い取ったオチョアは、さらなる進化を遂げた今季、シーズン半ばにして他を圧倒。2年連続の賞金女王の座を確実なものとした。

　タイガー・ウッズ（米）と並び称されるほどの快進撃。何しろ25試合に出場し優勝が8回。ベスト10を外したがわずか4試合のみ。これまで未勝利だったメジャーでも全英リコー女子オープンで第1ラウンドからのリードを守り切っての完全V。以降出場3試合連続優勝の快挙を達成し、シーズン最終戦のADT選手権でも格の違いを見せつけ優勝賞金100万ドル（約1億1,300万円）をゲット。これまで女子で年間獲得賞金300万ドル（約3億4,000万円）を超えた選手はいなかったが、一気に400万ドル（約4億5,200万円）の大台に乗せ（436万4,994ドル）、2年連続賞金女王に輝いた。

　オチョアの1位は揺るがなかったが、2位以下は昨季までとは様相が一転。ツアー未勝利だったスーザン・ピーターセン（ノルウェー）が180万2,400ドル（約2億円）を稼いで2位に大躍進。3位には若手ナンバー1の呼び声が高いポーラ・クリーマー（米）が食い込み、トップ10のうち5人が20歳前後と、世代交代がさらに加速したことを痛感させる上位の顔ぶれとなった。

　また、韓国勢は相変わらず強く4位に金美賢、5位にリー・スンワ、7位のジョン・ジャン、10位のリー・ジヨンとトップ10に4人が入り、新人で韓国系ブラジル人のアンジェラ・パーク（同ランク8位）を加えると、5割を韓国勢が占めたことになる。

　来季は上田桃子が新たに米ツアーに参戦し宮里藍とともに上位を目指すが、層の厚いトッププレーヤーたちの間に日本勢がどこまで割って入れるか、注目だ。