ジム・フューリック（米）が、地元開催の開幕戦Vに意欲を燃やしている。

　2008年米ツアーの幕開けとなるメルセデス-ベンツ選手権は現地時間3日に開幕する。フューリックが住むハワイ州のマウイ島、プランテーション・コースが舞台で、07年のツアー優勝者だけが出場できる大会。ところが、タイガー・ウッズ（米）、フィル・ミケルソン（米）、パドレイ・ハリントン（アイルランド）らが欠場し、参戦するのは31人しかいない。

　だが、出場選手はそれぞれ新しい年にかけている。その中でも、やる気が光っているのがフューリックだ。過去9年のうち、この大会の出場を逃したのは05年1度だけ。03年に全米オープンでメジャー初Vを飾ったが、手首の手術を受けて04年にツアー未勝利だったためだ。自宅はコース内にあることから、毎年この大会を楽しみにしている。

　フューリックはライバルたちの不在を残念がっているが、裏を返せば絶好のチャンス。昨季終了後もターゲット・ワールド・チャレンジで圧勝したタイガーに、ただ一人途中食いついた。01年以来の大会勝利で、メジャー2勝目へ。フューリックの青写真はすでに出来上がっている。

　一方、ディフェンディング・チャンピオンのビジェイ・シン（フィジー）も、新たな決意を持って乗り込んでくる。昨季大会で優勝し、アーノルド・パーマー招待も制したものの、その後勝てずにシーズンを終えた。故障が響いての不本意な1年。しかし、10月にコロン-ハナ銀行・韓国オープンを制覇し、復活の兆しを見せている。それだけにまだまだ元気いっぱいで勝利を目指す。