通算72勝のホール・オブ・フェイマー（殿堂入り選手）、アニカ・ソレンスタム（スウェーデン）が現地時間13日、今季いっぱいでの現役引退を発表した。

　今週開催される米女子ツアーのサイベース・クラシック（ニュージャージー州クリフトン、アッパー・モントクレアCC）の大会2日前の記者会見で、本人の口から語られた衝撃のニュースはあっという間に世界中をかけめぐった。

「私は自分で思っていた以上のことをなし遂げてきたと思う。とても楽しかった」。トーナメント生活をこう振り返ったアニカは、これまで歴代6人しかいないキャリアグランドスラマーのひとりで、メジャー通算10勝を誇るなど、女子ゴルフ界の記録を次から次へと塗り替えてきた。そんなアニカもすでに37歳。ここ数年は腰や首の故障に苦しめられ、ロレックスランク（女子世界ランク）No.1の座をロレーナ・オチョア（メキシコ）に譲り渡していた。また、アニカ・アカデミーの設立などコース外でも活躍。引退の噂はその周辺を常に漂っていた。

　しかし、これまで引退を否定し続け、今年はすでに3勝。特に先週ミケロブ・ウルトラ・オープンでは、オチョアを下して優勝し、復活を印象付けていた。その矢先の引退表明。優勝インタビューでは「この勢いを続けていきたい。来月の大きな試合が待ちきれない。本当に興奮している」と、口にしていたアニカ。今年はロレックスランクNo.1の座を奪還することも目標に掲げているが、これを最後の花道とする心積もりのようだ。

　アニカの最後の舞台はディフェンディング・チャンピオンでもある欧州ツアー最終戦、ドバイ・レディス・マスターズ（12月10?13日／アラブ首長国連邦、ドバイ、エミレーツGC）となる予定。