圧倒的な強さを誇る女王のロレーナ・オチョア（メキシコ）が、因縁の大会に勝ちに行く。

　米女子ツアーの今季メジャー初戦となるクラフト・ナビスコ選手権は現地時間3日、カリフォルニア州ランチョ・ミラージュのミッション・ヒルズCCで開幕。世界中から実力者が集結するが、昨年、一昨年と悔しい思いをしているオチョアにとっては、特別な意味を持っている。

　06年には優勝を目前にしながら、最終ホールで劇的なイーグルを奪ったカリー・ウェブ（豪)に追いつかれてプレーオフ。オチョアはまさかの敗北を喫した。さらに、今度こそと挑んだ07年大会でも、第2ラウンドを終えて首位タイに立ちながら第3ラウンドで大叩き。盛り返すことができず、モーガン・プレセル（米）にタイトルをさらわれ、またしてもメジャー初優勝を逃したからだ。

　ゴルフの聖地、セントアンドリュースで開催された昨年の全英リコー女子オープンで、無事メジャー初タイトルを手にし、名実共に世界一の名を欲しいままにしている。だが、やはりここで勝たなくてはならない気持ちは強い。初日からディフェンディング・チャンピオンのプレセルとラウンドすることでも、オチョアの闘志はすでにフツフツとたぎっているはずだ。

　オチョア同様、昨季大会、土壇場で勝星を逃したスーザン・ピーターセン（ノルウェー）は、ポーラ・クリーマー（米）との組み合わせ。さらにアニカ・ソレンスタム（スウェーデン）と金美賢（韓）、ウェブとナタリー・ガルビス（米）、ローラ・デービーズ（英）とジュリ・インクスター（米）など、豪華な顔ぶれが第1ラウンドから激突するとあって目が離せない。

　日本勢は宮里藍、上田桃子の常駐組に加えて、横峯さくら、大山志保も参戦。ビッグタイトル奪取の夢を胸に、大舞台に立つ。