宮里藍が好位置をキープし、上田桃子が4つスコアを伸ばして急浮上した。

　米女子ツアーのサイベース・クラシック（ニュージャージー州クリフトン、アッパー・モントクレアCC）は現地時間の17日、前日荒天のため中止となった第2ラウンドの競技を終了した。安定したゴルフでイーブンパー72にスコアをまとめた宮里が、通算3アンダーで第1ラウンドと変わらず10位タイにつけ、64位タイと大きく出遅れていた上田は5バーディ、1ボギーの4アンダー68の好スコアをマーク。通算3アンダーで宮里と同じ10位タイに浮上した。

「日本の高麗グリーンに似ていて、芽が粗くて難しい。アンジュレーションもきついので読みを合わせるのが大変」と語っていた上田だが、雨でプレーが出来なかった昨日、十分な休養を取り気持ちも新たに臨んだせいか、この日はショット、パットともに冴えてごぼう抜きを演じた。ここ2週間、いいところなく予選落ちをし、「日本に帰るときに、アメリカで何かつかんだところを見せなければ意味がない」という思いが渦巻いていた。大会は降雨のため、54ホールに短縮されたため、勝負は残り18ホールだけだが、短期決戦は望むところ。調子を上げてきた上田が全力で上位進出を狙っている。

　一方、宮里は昨日ハーフをプレーしながら、その成績がリセットされてしまう不運に見舞われたものの、この日は前半から快調なゴルフで一時通算5アンダーまでスコアを伸ばした。しかし6番パー4で痛恨のダブルボギーを叩き、3アンダー69止まり。5連戦最後の試合だけに疲れはピークだが、ショット、パットともに復調傾向。残り1日、自分のゴルフに集中したい。

　上位は5アンダー67をマークしたディフェンディング・チャンピオンのロレーナ・オチョア（メキシコ）が通算9アンダーで単独トップ。2打差の2位タイにソフィ・グスタフソン（スウェーデン）とテレサ・ルー（台）が続いた。だが、第1ランドトップタイの好発進を見せたアニカ・ソレンスタム（スウェーデン）は、「午後は風が吹いて難しかった。グリーンも荒れていたし、ちょっとしたミスの積み重ねが悪い結果につながった」と最終18番でダブルボギーを叩き、1オーバー73。通算4アンダーで首位と5打差の7位タイに後退している。