ようやく宮里藍に笑顔が戻った。

　米女子ツアーの今季メジャー初戦、クラフト・ナビスコ選手権がカリフォルニア州ランチョ・ミラージュのミッション・ヒルズCCを舞台に現地時間の3日開幕。このところ復調の兆しを見せている宮里が、強風の中4アンダー68の好スコアをマーク。首位のカレン・スタップルス（英）に1打差の2位タイにつけた。同じく2位タイには今季すでに2勝を挙げている世界ランクナンバー1のロレーナ・オチョア（メキシコ）が並んでいる。

「スコアよりも自分のやるべきことを最後までやり通すことができて良かった。自分のペースを貫けたことに対して、今日は100点をあげたい」と自己採点をした宮里。出だしで3連続バーディを奪って波に乗ると、以前、世界から絶賛されたスムーズなスイングテンポが甦り、要所要所でパットも決まった。極めつけはこの日の17ホール目の8番パー3。ホールインワンか、と思わせたティーショットはカップをかすめ、ピンそば1メートル弱にぴたり。それを難なく沈めバーディを奪うと、最終ホールは残り94ヤードから50センチに寄せ、2連続バーディ。一気にオチョアに並んだ。

　前日はメンタル面のコーチであるピア・ニールソンさんとリン・マリオットさんに「あまり期待し過ぎない方が良い。期待するとプレッシャーになるから」と言われたことで心にゆとりが生まれ、リラックスしながら良い緊張感を持って最後までプレーすることができた。昨年から今年にかけ初のスランプに陥って苦しんだが、ここにきてようやく笑顔が戻った宮里に、今週は期待して良さそうだ。

　その他、3アンダー69の4位タイにナタリー・ガルビス（米）とヘザー・ヤング（米）がつけ、ディフェンディング・チャンピオンのモーガン・プレセル（米）は1アンダー71でアニカ・ソレンスタム（スウェーデン）らと共に10位タイ。

　日本勢は上田桃子が1アンダー71で回って10位タイ。大山志保もイーブンパー72で18位タイとまずまずのスタートを切ったが、横峯さくらは1バーディ、5ボギーの4オーバー76を叩き、67位タイと出遅れた。