宮里藍が久々に好スタートを切った。

　米女子ツアーのセムグループ選手権は、オクラホマ州ブロークン・アロー、セダー・リッジCCを舞台に現地時間の1日、第1ラウンドの競技を終了。スランプからの完全復活を目指す宮里は、強風の難コンディションの中、1バーディ、1ボギーのイーブンパー71にスコアをまとめ、首位に2打差の5位タイの好位置につけた。

　トップは2アンダー69の朴ヒーヨン（韓）で、1打差の2位タイにディフェンディング・チャンピオンの金美賢（韓）、オー・ジヨン（韓）の韓国勢の他、前週プレーオフに進出し2位に食い込んだポーラ・クリーマー（米）が続いている。

　また2週間ぶりの登場となった女子世界ランク1位のロレーナ・オチョア（メキシコ）は、1イーグル、1バーディ、5ボギーの2オーバー73で回り、14位タイとスタートダッシュはならなかった。

　現在女子プロ界をリードするオチョアやクリーマーをして「ものすごくタフなコンディション」「嵐のような風だった」と言わせた大会初日。宮里は我慢のゴルフでスコアカード通りのプレーを続けると、11番パー4でこの日唯一のバーディ奪取に成功。14番パー5はボギーとしたが、崩れることなく18ホールを回り終えた。

　国内では長兄の聖志が中日クラウンズ第1ラウンドでトップタイ発進と頑張っている。久々の優勝を狙う兄に負けじと、宮里も完全復活を期す。ここまで「ショットもパットも良くなっている。あとは何かきっかけがあれば」と話していた宮里としては、バーディ合戦で皆がスコアを伸ばすより、我慢比べの展開の方が有利。飛ばない金（美賢）が昨年優勝したことでもわかる通り、ショートゲームがものをいうセッティングだけにチャンスはある。昨年来、溜まっているうっぷんを晴らすいい機会になればファンにとっても朗報だ。

　宮里とは対照的に上田桃子は苦しんだ。前週5位に入り好調のはずだが、この日はバーディが1つも奪えず、5ボギー、1ダブルボギーの7オーバー78。81位タイと出遅れた。