荒天で進行が遅れる中、3日目にして遂にトーナメントリーダーが入れ替わった。

　米男子ツアーのトラベラーズ選手権（コネチカット州クロムウェル、TPCリバー・ハイランズ）は現地時間の27日、順延となった第2ラウンドの続きと第3ラウンドを行った。だが、この日も荒天のため中断。1時間以上経過した後で再開され、バック9で5つバーディを奪ったポール・ゴイドス（米）が単独トップに浮上した。

　月曜日に決着がもつれ込んだ前週（全米オープン）から厳しい戦いが続いている中、40代のベテランが疲れも見せずに健闘している。一時は首位を行くケニー・ペリー（米）に3打のリードを許していたゴイドスが、13番から4連続バーディを奪う猛攻で7アンダー63。通算16アンダーまでスコアを伸ばしリーダーボードの最上段に躍り出た。

　第1ラウンド『61』のコースレコードタイをマークし、この日も中盤まで快調にトップを走っていたペリー。しかし、「夕方、辺りが暗くなると目が見えなくなる」と最終18番でラインを読み違え、1.5メートル弱のバーディチャンスを沈められなかった。通算15アンダー単独2位に後退。以下、通算14アンダー3位にデビッド・トムズ（米）が続き、第3ラウンドベストスコアタイの7アンダー63と爆発したハンター・マハン（米）が通算11アンダーで、アンソニー・キム（米）らと並び9位タイに順位を上げている。

　このところ同ツアーは天候にたたられっぱなしだが「この辺はここ40日、雨が降り続いていると聞いている。それにしてはコースの状態は良いし、（コース）管理の人々の努力は大変なものだっただろうね」とトーナメントをリードしながら、ゴルフ場のスタッフを気遣ったゴイドス。今年初め、離婚した元妻が薬物中毒で亡くなり、2人の娘を引き取って育てている苦労人は、「まだたくさんゴルフをしなければならない」としながら、約2年半ぶりのツアー3勝目に照準を合わせた。

　一方、第3ラウンドにして首位の座を譲り渡したペリーは、「昨日に比べてパットが良かった。昨日はすごく心地よく打って全く入らなかったけれど、今日は打つ前、あまりしっくり来ていないのに入ってくれた。不思議なものだよ」と順位以上にパッティングのことが気になる様子。先週45歳になったばかりのゴイドスと、48歳のペリーのベテラン対決。果たしてどちらに軍配が上がるのだろうか？

　またカットラインぎりぎりで予選を突破した今田竜二は、第3ラウンドで3バーディ、3ボギーのイーブンパー70とスコアを伸ばせず、通算3アンダー62位タイにとどまっている。