スティーブ・ストリッカー（米）が経験を生かして3人プレーオフを制した。

　テキサス州フォートワースのコロニアルCCを舞台に行われた米ツアー、クラウン・プラザ招待 at コロニアルは現地時間5月31日に最終ラウンドの競技を終了。2打差単独トップでスタートしたティム・クラーク（南ア）が、ツアー184試合目の初優勝に向けて必死の戦いを見せた。だが、1打差首位で迎えた18番で痛恨のボギー。通算17アンダーで先にホールアウトしたストリッカーとスティーブ・マリーノ（米）に追いつかれ、プレーオフに突入した。

　18番で行われたサドンデスの1ホール目、3人揃ってフェアウェイから2オン。マリーノ、ストリッカーがバーディを奪えなかった後、クラークが左手前約2メートルからのバーディチャンスを左に引っかけた。悲願の初優勝へ絶好のチャンスを逃し、思わず頭を抱えた。何とか気持ちを立て直し、2ホール目の17番パー4に臨んだが、今度はフェアウェイからの第2打がピンを直撃。6メートル以上も離れるアンラッキーに襲われた。

　マリーノはティーショットを大きく曲げてパーオンできずボギーで先に脱落した中、ストリッカーがセカンドショットを約1メートルのバーディチャンスにピタリ。クラークのバーディトライが外れた後、きっちりとウイニングパットを沈めてツアー5勝目を飾った。

　3人の内で唯一プレーオフを戦ったことがあるストリッカーは経験が勝利への武器に。今季2位、3位タイ、4位タイ、6位タイ、7位タイとトップ10入りが5回もありながら優勝に手が届かずにいた。だが、ようやく手にしたツアー5勝目に、思わずガッツポーズを繰り返すほど喜びを爆発。「大きな意味のある優勝だ。ツアーで勝つのは本当に大変なこと。でも、いつでも希望を抱いていればチャンスをつかめる」とベテランが力強く語った。

　その他、プレーオフに1打足りない4位にジェイソン・デイ（豪）が食い込んだ。世界ランク3位のポール・ケイシー（英）が通算15アンダー5位、かつての世界ランクNo.1ビジェイ・シン（フィジー）が通算14アンダー6位タイ。地元テキサス出身のジャスティン・レナード（米）はスコアを2つ落として通算10アンダー13位タイだった。また、日本勢で唯一人出場した今田竜二は通算1オーバー71位タイで大会を終えた。