フィル・ミケルソン（米）が2009年シーズンをようやくスタートさせる。

　オフの間にセルヒオ・ガルシア（スペイン）、パドレイ・ハリントン（アイルランド）に抜かれ、世界ランク2位から4位にまで転落したミケルソン。だが、大学時代を過ごし、プロになってからもしばらく拠点としていたアリゾナ州スコッツデールに今週戻った。現地時間29日に開幕する米ツアーのFBRオープン（TPCスコッツデール）に参戦し、今季初優勝を狙う。

　1996年にジャスティン・レナード（米）をプレーオフで撃破。2005年では5打差圧勝を飾り、ミケルソンは本大会の通算獲得賞金を245万2,814ドル（約2億2,000万円）に積み上げた。地元に密着したこの大会は、毎年メジャー並みの大ギャラリーが押し寄せる。あちこちから歓声が聞こえ、その主役となるのは間違いないだけにどうしても勝ちたい。

　昨季後半はライバルのタイガー・ウッズ（米）が、左ヒザ手術のため戦線を離脱したにもかかわらず、良いところを見せられなかったミケルソン。ファンや関係者の間では、期待外れという声があがっており、これを払しょくする必要もある。

　さらに、シーズン序盤は、欧州ツアーの方がフィールドが厚いため、そちらでプレーしている選手が世界ランクをどんどん上がってくるという事情がある。同ツアーで活躍した選手を抑え、世界ランク上位の座を奪還する使命も背負っている。また、オフにはタイガーのキャディが口にしたミケルソンへの批判が報じられるなど、踏んだり蹴ったりだったが、そろそろ実力で世間を黙らせたい。

　その他、好調のザック・ジョンソン（米）、マイク・ウィアー（カナダ）、ケガから復帰したアンソニー・キム（米）、昨季の勢いを取り戻そうと意気込むカミロ・ビジェガス（コロンビア）、今田竜二らも参戦。大ギャラリーが手に汗握る舞台で、世界のレフティと火花を散らす。