日本でもお馴染みのブレンダン・ジョーンズの活躍で、豪州チームが首位タイに浮上した。

　世界28か国を一堂に会し、中国・深センのミッションヒルズGCを舞台に熱戦を繰り広げる国別チーム対抗戦オメガ・ミッションヒルズ・ワールドカップゴルフ。2人のうち良い方のスコアを採用するフォーボールで行われた現地時間29日の第3ラウンドは、ジョーンズ、リチャード・グリーンの豪州チームが9アンダー63と爆発し、前日トップのスペインチームと通算22アンダーで首位を分け合った。

　4打差の3位に08年欧州ツアー賞金王のロバート・カールソン＆ヘンリック・ステンソンのスウェーデンチームが続き、通算17アンダー4位にマーティン・カイマー＆アレックス・チェイカのドイツチーム。前日7位の日本チーム（今田竜二＆谷口徹）は、通算14アンダーで順位を1つ上げ6位タイ。しかしトップとの差は8ストロークに広がり「やさしいフォーマット（フォーボール）だからスコアを伸ばさなければ、と余計なプレッシャーを自分たちでかけてしまった」（今田）と反省の言葉が口をついた。

「ブレンダン（ジョーンズ）が居てくれて良かったよ」と言うのは豪州チームのグリーン。この日は、ジョーンズが555ヤードの15番パー5でイーグルを奪ってスペインに背中をとらえると、最終18番で再びジョーンズがバーディを奪い首位タイへ浮上。日本ツアーを主戦場にするジョーンズの活躍がチーム躍進の原動力となったのだ。

「15番のイーグルには背筋がゾクゾクした」とジョーンズ。母国ではスポーツベット・オーストラリアン・マスターズに出場したジョン・デイリー（米）の話題が新聞などで大きく取り上げられ、自分たちの中国での活躍がかすんでいる上、「名前をジョーンズじゃなく、ジェームスに間違えられた」とプライドを傷つけられた。しかし今大会で勝てば、もうそんな失礼な真似はされずに済む。ジョーンズにとって明日は名誉とプライドをかけた戦いとなる。

　一方、豪州チームに並ばれたスペインチームは相手チームがイーグルを獲った15番でミゲール・A・ヒメネスとパブロ・ララサバルがともにボギーを叩いて追いつかれたため「明日は15番を飛ばしてプレーするよ」とヒメネスが冗談を飛ばした。しかし最終日のフォーサム（2人が1つのボールを交互に打つ）はスペインの大得意。「明日、昨日（フォーサムで9アンダー63をマーク）みたいなプレーが出来れば勝てるさ」と優勝に意欲を燃やしている。