（写真提供:Getty Images）

　欧州＆アジアン両ツアー共催のトゥルー・タイランド・クラシックは現地時間14日、タイのブラックマウンテンGCを舞台に第3ラウンドの競技を終了。川村昌弘と小田孔明の日本勢はともに順位を落とし、最終日での巻き返しをはかることとなった。

　35位タイからスタートした川村は、出だしの5ホールで2バーディをマークしたものの、8番でボギーを叩いてしまい、前半は1アンダーで折り返す。後半は上位進出のために、スコアを伸ばしたいところだったが、イーブンパー。結局3バーディ、2ボギーの1アンダー71と伸び悩み、通算5アンダーで42位タイに後退した。

　初日4アンダー68の好発進から一転、第2ラウンドからはスコアを伸ばし切れない展開が続いているが、大きな要因はパーオン率。第1ラウンドは83.3％と記録したものの、その後は70％を下回る数字となっている。ドライバーは安定しているだけに、最終日にプレーが噛み合えば、上位フィニッシュも見えてくる。

　一方の小田は、立ち上がりの2番をボギーとすると、6番でバーディを奪い返した直後の7番でダブルボギー。後半もスコアを伸ばせない展開が続き、最終18番でバーディをマークしたが、2バーディ、2ボギー、1ダブルボギーの2オーバー74で通算1アンダーとスコアを落とした。順位も予選通過78選手中72位タイにまで沈み、上位進出は厳しい状況。

　それでも、目標とするマスターズ出場のためには、3月30日付けの世界ランクで50位以内に入るのが絶対条件。現在同ランク67位の小田は、国内ツアーが4月まで開幕しないため、海外トーナメンでの上位進出しか道は残っていない。昨季同ツアー賞金王は、最終18ホールで大きくスコアを伸ばし、望みをつなぐことができるだろうか。

　3日目を終え、通算15アンダーでトップに立ったのはスコット・ヘンド（豪）。前半を2アンダーで折り返すと、後半は13番でイーグルをマーク。最終18番で、この日唯一のボギーを叩いてしまったが、1イーグル、5バーディ、1ボギーの6アンダー66でラウンド。ツアー2勝目に王手をかけた。

「良いラウンドが順位を押し上げてくれたね」とホールアウト後に話したヘンドは、イーグルを奪った13番について「ドライバーが飛んでくれたし、5番アイアンで打った2打目も、グリーンで良いバウンドをしてくれた。最初はピンからどれぐらいの距離かわからなかったけど、実際に見てみるとすごく近かったね」と振り返った。

　しかし、トップと1打差の2位タイに前日首位のミゲール・A・ヒメネス（スペイン）とトンチャイ・ジェイディ（タイ）がつけ、逆転優勝を狙っている。ツアー21勝を誇るヒメネスは「今日はプレーも、ショットの当たり方も良かった。でも、パットを外してチャンスを逃してしまったね」とこの日のプレーを総括。

　また、この日5つスコアを伸ばしたジェイディも「パターはもっと練習しないとね。優勝するにはパットが重要になってくる。もし、明日パットをうまく決められれば（優勝の）チャンスがあると思う」とコメントし、両者ともにパターが最終日の明暗を分けることとなりそうだ。

　その他上位には、通算12アンダーの単独4位にキラデク・アフィバーンラト（タイ）。前週優勝のアニルバン・ラヒリ（インド）は、2アンダー70とスコアを伸ばし、通算5アンダーで42位タイとなっている。

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