タイガー・ウッズ（米）の復帰時期が確定していない米男子ツアーの09年シーズンは、序盤から20代の選手たちの台頭が期待されている。

　その筆頭格が現地時間9日に29歳の誕生日を迎えるセルヒオ・ガルシア（スペイン）と、08年シーズンフェデックスカップのプレーオフシリーズで連勝を飾り大ブレイクしたカミロ・ビジェガス（コロンビア）のラテンコンビ。タイガーの後継者としてアメリカのゴルフファンの期待を一身に集めるアンソニー・キム（米）の3人だろう。

　ガルシアに関してはこれまで、その才能を高く評価する声がある一方で、ムラっけのあるプレーやマナーの悪さなどが取り沙汰されてきたが、最近「大人になった」ともっぱらの評判。タイガーも「ガルシアはゴルフがすごく安定してきた」と称賛しており、ここ数年悔し涙を呑んできたメジャー大会で、09年こそリベンジを果たしたい。

　一方、ビジェガスとキムは学生時代からのライバルで、お互いを「バディ（親友）」と呼び合い切磋琢磨。08年の賞金ランクはキムが6位でビジェガスが7位に並んでおり、いよいよ賞金王を狙える位置へと浮上してきた。

　96年にタイガーがセンセーショナルなデビューを飾って以来、ツアーは常にタイガーを中心に回ってきた。ビジェイ・シン（フィジー）やフィル・ミケルソン（米）らベテランも健在なだけに、経験が少ない若手が上位に食い込むのは難しい。だが、そこは勢いで乗り越えたいところ。08年はルーキーの優勝者数も増えており、09年はその傾向に拍車がかかることが予想される。