今季米男子ツアーでまだ1度しか予選を突破していない伏兵ダーロン・スタイルズ（米）がトーナメントをリードした。

　同ツアーのジョン・ディア・クラシックはイリノイ州シルビスのTPCディアランを舞台に現地時間の11日、雨で中止になった第2ラウンドの競技を終了。初日トップタイのスタイルズが6アンダー65の好スコアをマークし、通算13アンダーで首位の座を守った。

　以下、「ほぼ完璧なゴルフ」で10アンダー61と爆発したスティーブ・ストリッカー（米）が、通算10アンダーで第1ラウンドの80位タイから単独2位にジャンプアップ。通算9アンダー3位タイにティム・ペトロビック（米）、ジェリー・ケリー（米）がつけている。全米オープン2勝のリー・ジャンセン（米）は、通算8アンダーでスコット・バープランク（米）、ブラント・スネデカー（米）らとともに5位タイに後退。ディフェンディング・チャンピオンのケニー・ペリー（米）は通算6アンダー21位タイにとどまっている。

　前日が雨で中止になったため、最終日は36ホールの長丁場を戦うことになった今大会。「全米オープンの予選でも1日36ホールを回るわけだし、僕らにとっては珍しいことじゃない。長い1日になるだろうけれど、体力と気力は十分」と話すのは首位を走るスタイルズ。これまでネイションワイドツアー（下部ツアー）では4勝を飾っているが、レギュラーツアーでは9位タイが最高。「何が起きるかわからない」最終日の36ホールで念願の初Vを狙うことになる。

　石川遼が15歳のときに優勝した国内男子ツアーの大会も最終日が36ホールだったために、思いもよらない奇跡が起こったと言われている。「とにかく前を向いて出来るだけバーディを奪って行くしかない。2つや3つのバーディじゃ足りない。少なくとも1ラウンドに5つか6つ獲らなくては」と5位タイにつけるスネデカー。ある意味では誰にでもチャンスはあるが、勝利を挙げるまでの道のりは険しい。

　尚、注目のダニー・リー（ニュージーランド）、今季好調のデビッド・トムズ（米）、全米オープンで優勝したルーカス・グローバー（米）らは予選で姿を消している。日本勢は出場していない。