全米オープン覇者のルーカス・グローバー（米）がコツコツと試合出場を続けている。

　これまでツアー1勝の経験しかなく、最終予選から参戦した今季の全米オープンで、実力者のフィル・ミケルソン（米）らを退けて優勝したグローバーだが、当の本人もこの結果は予想していなかった。1試合、1試合で地道に稼ぐのが当たり前の中堅プロだったため、全米オープン後の試合にもほとんどエントリー。それでも金星を挙げた選手は、通常エントリーしていた試合を欠場し、勝利の喜びにひたったり、休養するものだが、グローバーはそれをしなかった。直後のトラベラーズ選手権にも出場し、11位タイとしっかりと結果を残している。

　現地時間2日開幕のAT＆Tナショナル（メリーランド州コングレッショナルCC）にも出場を予定しているが、ここは07年に12位タイに食い込んだ相性の良いコース。全米オープンを制した安定感のあるショットを維持すれば、一気にツアー3勝目も夢ではない。グローバーが自分のペースで、より大きな選手に成長しようとしている。