開催コースを庭のように熟知するタイガー・ウッズ（米）の不在が、ビュイック招待（現地時間5?8日、カリフォルニア州サンディエゴ、トリーパインズGC）に激戦の予感を漂わせている。

　米ツアー今季第5戦の同大会は昨年全米オープンの舞台ともなり、タイガーとロッコ・メディエート（米）が、19ホールプレーオフの激戦を展開したことが記憶に新しい。だが、その影響でタイガーは左ヒザの故障が悪化して再手術を余儀なくされ、以降、戦線を離脱。得意大会であり、近年はシーズン初戦と決めている今大会での復帰に期待が寄せられたが、残念ながら今年は断念せざるを得なかった。

　一方のメディエートも欠場とあって、8か月前のヒーロー達の姿はないが、代わりに注目度No.1なのが地元出身のフィル・ミケルソン（米）だ。サンディエゴで生まれ育ち、大学時代とその後の数年間をアリゾナ州で過ごしたが、故郷に戻って久しいミケルソンは、恒例となった自宅通勤に頬をゆるませる。ツアー屈指のマイホームパパで、夫人と3人の子供達と一緒に過ごす時間を何より大切にしているだけに、最高の励みになるはずだ。

　今季自身の初戦となった先週のFBRオープンでは予選落ちしてしまったが、タイガーには及ばないながらも過去3勝している得意コースで、ファンの期待を一身に背負って勝利へと突き進む。

　また、昨年のプレーオフシリーズ最後の2試合で連勝し、今季更なる飛躍が期待されるカミロ・ビジェガス（コロンビア）も昨年大会13位タイ、全米オープン9位タイとコースとの相性はいいだけに、ツアー3勝目を狙う。

　永久シードを獲得し、元気いっぱいのデービス・ラブIII（米）、今田竜二らも参戦。タイガー不在の大会を盛り上げる。