86年全米プロ王者のボブ・ツエー（米）が、息子に刺激を受けて復調した。

　米ツアー8勝の実績を持つ実力者のツエーだが、現在49歳。今季はトラベラーズ選手権まで9試合に出場したものの、5試合で予選落ちと低迷していた。だが、先週のビュイック・オープンでは4位タイといきなり上位に食い込んだ。

　これには秘密があった。オクラホマ州立大1年の息子ケビンくんが、全米オープンの予選を突破。トリーパインズGC（カリフォルニア州サンディエゴ）で行われた本戦にコマを進めたため、そのキャディをかって出ていたのだ。「我々（プロ）が、何を考えているのかを知って欲しかったんだ。ヤーデージブックを持って、残り167ヤードでピンは左。風が顔に当たっているから177ヤード打つ。こんな風に話すことでこれを学んでくれればと思った」。だが、この経験が父にとっても大きな刺激になった。

　昨年は賞金ランク154位。125位以内のシード権を獲得することができず、限られた試合にしか出られない。来年5月には50歳となることから、チャンピオンズツアーへとシフトすることも仲間達から勧められるが、ツエーはまだまだレギュラーツアーにこだわっており、自力で来年の出場権を得ようと戦っている。