スティーブ・ローリー（米）が今季2勝目に向け好調な滑り出しを見せた。

　タイガー・ウッズ（米）がメジャー通算14勝目を挙げた全米オープンの興奮も覚めやらない中、米男子ツアーではトラベラーズ選手権（コネチカット州クロムウェル、TPCリバー・ハイランズ）が開幕。現地時間19日に行われた第1ラウンドでは、前週のメジャー大会をスキップして休養十分のローリーが7バーディ、1ボギーの6アンダー64をマークし、ブライアン・デービス（英）、ジョンソン・ワグナー（米）、ブラッド・アダモニス（米）と並び、首位グループを形成した。

　1打差の5位タイにはケン・デューク（米）、ルーカス・グローバー（米）、ジャスティン・ローズ（英）、ジョン・ヒューストン（米）、トム・パーニスJr.（米）らが続き、4アンダー66、12位タイにビジェイ・シン（フィジー）、スチュワート・シンク（米）、メモリアル・トーナメントに優勝してライダーカップのメンバー入りが濃厚になってきたケニー・ペリー（米）など、大物が並んでいる。

　20度をちょっと超えた過ごしやすい気温に加え、前夜の雨でグリーンがやわらかくなり、風もさほど吹かない絶好のゴルフ日和。選手たちはバーディチャンス作りに躍起になった。そのお陰で出場156人中、実に104人がアンダーパーをマーク。第1ラウンドからまれに見る混戦が繰り広げられた。

　そんな中「風が吹かないこういう日にアドバンテージを取れないでどうする」とローリーが「64」で首位タイにつけた。今季はすでにAT＆Tペブルビーチ・ナショナル・プロアマで勝利を飾っており、疲労を理由に全米オープンへの出場を回避したことで、体調が整い、ゴルフに本来の切れが戻った。まだ試合は始まったばかりだが、今季2勝目を目指しパワフルな男が先頭を走る。

　一方、日本勢唯一出場の丸山茂樹は、久しぶりの競技に最後まで試合勘を取り戻すことが出来ず、2オーバー72を叩いて129位タイと大きく出遅れた。16番パー3でダブルボギーを叩いたのが響き、初日からいきなりつまずいた。「練習場ではいい球が打てている」と言いながら、今季はまだ試合で結果が出ていない。先日一時帰国し、国内ツアーに参戦したときも予選落ちの屈辱を味わっている。そろそろ結果が欲しい丸山が、第2ラウンドの巻き返しを胸に誓った。