アンダーパーが4人しか居なかった米メジャー今季初戦、第72回 マスターズ最終ラウンド（現地時間13日）。オーガスタナショナルGC（ジョージア州）での厳しい戦いを終えたブラント・スネデカー（米）は3位タイに甘んじたものの、スケールの大きなプレーでスター性を感じさせた。

「頑張ろうと思ったけれど、思うように行かなかった。こういう経験を積んで成長していくのだろうけれど、今はこの結果を受け止めるのが辛い」と、ラウンド中の爽やかな笑顔とは違った、沈んだ口調で語り始めたスネデカー。「風の影響が大きかった。風向きが一定せず、時に突風が吹くから神経質にならざるを得なかった」と5オーバー77のラウンドを振り返った。

　スタート直後の2番でイーグルを奪ったときには通算10アンダーとし、優勝したトレバー・イメルマン（南ア）に並びかける場面もあった。が、そこからはショット、パットともに噛み合わず9つのボギーを叩いて後退した。

　だが決勝ラウンドの2日間を最終組でプレーしたことに関しては「誇りに思っている」と胸を張り、同伴競技者のイメルマンに対し「彼ほど安定したショット力を持つ選手は見たことがない」と賛辞を贈った。

　まだツアー2年目の27歳。常に笑顔を忘れない金髪の童顔に、オーガスタを埋め尽くしたパトロン（ギャラリー）は「スマイリー！」のかけ声とともに惜しみない拍手を送る。ツアーにまた新たなスターが誕生したようだ。