欧米両ツアー同時年間王者を目指すヘンリック・ステンソン（スウェーデン）の勢いが止まらない。

　欧州ツアーのファイナル・シリーズ最終戦 DPワールドツアー選手権 ドバイは現地時間15日、UAEのフメイラー・ゴルフ・エステイツを舞台に第2ラウンドの競技を終了。初日、首位に2打差の4位タイにつけたステンソンがこの日、ノーボギーの8アンダー64と好スコアをマーク。通算12アンダーまでスコアを伸ばし単独トップに躍り出た。

　1打差の単独2位にアルハンドロ・カニサレス（スペイン）が続き、通算8アンダー3位タイに前週タイガー・ウッズ（米）らを破りツアー初優勝を挙げたビクトル・ドゥブイソン（仏）とマーカス・フレイザー（豪）がつける展開。

　米男子ツアーのフェデックスカップ・プレーオフシリーズ最終戦 ツアー選手権で劇的優勝を飾り年間王者に輝いたステンソンが、ヨーロッパでも最終戦制覇に一歩近づいた。「今のところ自分が立てたゲームプラン通りにことが進んでいる。今日はもう少しスコアを伸ばせたけれど、まぁ、あまり欲張ってもしょうがない。2日間のゴルフの内容には大方満足している」とトーナメントの主役。

　現在“レース・トゥ・ドバイ”と呼ばれる賞金王レースで1位を快走しており、もし勝てば文句なく欧米同時年間チャンピオンが待っている。連戦に次ぐ連戦で疲労はピーク。手首痛も抱えているがここまできたら「やるしかない」とステンソンは意欲を燃やしている。

　一方、逆転賞金王の権利がある面々も好位置につけている。通算7アンダー5位タイに賞金ランク2位のジャスティン・ローズ（英）と同4位のイアン・ポルター（英）。さらに通算5アンダー14位タイに同7位のトンチャイ・ジェイディ（タイ）、通算4アンダー21位タイに同3位のグラエム・マクドウェル（北アイルランド）、同5位のジェイミー・ドナルドソン（ウェールズ）、同8位のリチャード・スターン（南ア）。「きっと彼らも週末は必死で追いかけてくるはず」とステンソンが言う通り、彼らもまだ白旗を挙げたわけではない。優勝戦線はこの先ひと波乱ありそうだ。

　その他「復調の兆しを実感している」というローリー・マキロイ（北アイルランド）が通算6アンダー9位タイ。通算5アンダー14位タイにルーク・ドナルド（英）、マーティン・カイマー（独）らがつけている。