ミゲール・A・ヒメネス（スペイン）が自らが持つ欧州ツアー最年長V記録を更新し、27度目の挑戦にして初めて母国のナショナルオープン制覇を成し遂げた。

　同ツアーのオープン・デ・エスパーニャは現地時間18日、スペインのPGA カタルニア・リゾートを舞台に最終ラウンドの競技を終了。単独トップからスタートした22歳のルーキー、トーマス・ピータース（ベルギー）が2番からの3連続ボギーでつまずき3オーバー75と崩れる中、2打差単独2位につけていたヒメネスもバックナインでリードを失い共に通算4アンダーでホールアウト。そこにこの日パープレー（72）で回ったリチャード・グリーン（豪）が加わり、決着は三つ巴のプレーオフにもつれ込んだ。

　18番で行われたサドンデス1ホール目、3人ともショットに苦しみパーオンを逃す中、グリーン奥からのアプローチを寄せしっかりパーにまとめたヒメネスに対してピータース、グリーンのパーパットは惜しくもカップに届かず、“オーバー50”のヒメネスが念願のタイトルを手中に収めた。

「言葉を失うほど特別な勝利。ツアー通算21勝目で今大会27度目で遂に手にした勝利なんだからね。優勝はすべて特別だけれど、今回はさらに特別。賞金の問題ではない。競技に勝つことに意味があるんだ」とトロフィを抱きしめ満面の笑みを浮かべたヒメネス。昨年末に自らが記録した49歳337日の最年長Vの記録を50歳133日へ更新し、世界ランキングも34位から25位前後に浮上することが確定している。

　マスターズで単独4位に入った“アラフィフの星”がレギュラーツアーに専念するのは一重に「ライダーカップに出たい」から。「チームの一員としてヨーロッパの連覇に貢献したい」と硬い決意を口にした50歳はまだまだこれからも優勝戦線を賑わしてくれそうだ。

　その他、通算3アンダー単独4位にヨースト・ルーテン（オランダ）、通算2アンダー5位タイにリッチー・ラムゼイ（スコットランド）とマクシミリアン・キーファー（独）。地元一番人気のセルヒオ・ガルシア（スペイン）は難コンディションに4つスコアを落とし、通算4オーバー38位タイに終わっている。