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2つ目の金メダルなるか?今季メジャー2勝のザンダー・シャウフェレ【今田竜二の全英オープンアフタートーク】
2024年7月29日(月)午前10:46
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今回で152回を数える全英オープンゴルフ選手権。ロイヤルトゥルーンゴルフクラブで行われた今年は、5月の全米プロゴルフ選手権でメジャー初優勝を飾ったザンダー・シャウフェレが、2位に2打差の通算9アンダーで頂点に立ちました。
全英オープンらしい、悪天候の中で行われたロイヤルトゥルーンでの激戦を、現地レポーターを務めた今田竜二プロに振り返ってもらいました。
私自身、彼がルーキーの時代から、メジャーでもあと一歩のところで優勝を逃すというシーンを何度も見てきたし、本人も悔しい思いを何度もしてきたと思いますが、それらの経験を生かし、本当の力を付けて全米プロで優勝して、ひと皮もふた皮も向けた感じがします。
おそらく自分でも、「いいゴルフをすれば勝てる」ということに気づいたことが、今回の結果に繋がったんじゃないかと思います。それにしても、今回は非常に面白い大会になりました。
特に、最終日のフロントナインは、トップ選手がバーディー合戦を繰り広げ、どんどんスコアを伸ばすというエキサイティングな戦いになりました。続くバックナインでは、シャウフェレがしのぎ合いを制した形になりましたが、中でもターニングポイントになったのは11番パー4。シャウフェレはティーショットを左のラフに打ち込んだのですが、そこから快心の1打で、ほぼOKバーディーの位置につけました。11番はロイヤルトゥルーンでも最も難しいホールなのですが、そこでボギーを打たずにバーディーが取れた。このバーディーでシャウフェレ自身も「いける」と確信したのではないでしょうか。
一方、地元の大声援を受けてプレーをしていたシェーン・ラウリー(アイルランド)やジャスティン・ローズ(イングランド)も健闘しましたが、あと一歩及びませんでした。実はラウリーに関しては、私自身、大会が始まる前から優勝候補の一人に挙げていたのですが、残念ながら3日目の後半で崩れて、2019年以来の全英2勝目を挙げることはできませんでした。ただ、いつも通り感情を露わにしながらの彼のプレーは、見ていて楽しかったです。
一方のジャスティン・ローズは、本当に素晴らしいゴルフで、シャウフェレに一歩も引けを取らなかったのですが、大事なところでのパッティングのミスが響いたような気がします。ただ、16番パー5の、直ドラのセカンドショットは素晴らしかった。16番を迎えたとき、シャウフェレとの差は3打ありましたが、それを何とか埋めようとしての直ドラ。ギャラリーは大いに沸いていましたが、あのようなプレーが、見ている人の記憶に残るのだと思います。
全体的には4日間、悪天候の中、全選手頑張っていたと思います。しかも、ロイヤルトゥルーンのバックナインは、14番と17番のパー3以外は、ほぼパー5といってもいいくらい。そんな中で、全員が“魅せる”プレーを披露してくれたように思います。
日本人選手については、今回は8人が出場して、予選通過は松山英樹選手のみという結果になりました。特に若手の中島啓太選手や久常涼選手らには大いに期待していただけに、私自身残念な思いだったのですが、未来がある彼らはここでの経験を生かしてくれるでしょう。
中島選手はオリンピックに備えてしっかりと練習をしてくれると思いますし、久常選手もPGAツアーのトップ70を目指して、これから2週間、頑張ってもらいたいと思います。また、ほかの日本人選手もしっかり力を付けて、来年も出場権を獲得して、今年の悔しさを晴らして欲しいと思います。
ただ一人予選を通過した松山選手も、本人としては納得のいかない結果に終わってしまったわけですが、また来年のメジャーに向けてしっかり頑張ってくれるでしょう。大いに期待しています。
(写真:Getty Images)
全英オープンらしい、悪天候の中で行われたロイヤルトゥルーンでの激戦を、現地レポーターを務めた今田竜二プロに振り返ってもらいました。
難しいロイヤルトゥルーンで“魅せる”プレーを披露してくれた選手たち
全英オープンというのは悪天候がつきもので、運にも左右されるトーナメントなわけですが、今最も脂が乗っているといってもいいザンダー・シャウフェレが今季2度目のメジャー制覇を達成しました。強さの秘密は、自分自身に自信が持てるようになったことにあると思います。私自身、彼がルーキーの時代から、メジャーでもあと一歩のところで優勝を逃すというシーンを何度も見てきたし、本人も悔しい思いを何度もしてきたと思いますが、それらの経験を生かし、本当の力を付けて全米プロで優勝して、ひと皮もふた皮も向けた感じがします。
おそらく自分でも、「いいゴルフをすれば勝てる」ということに気づいたことが、今回の結果に繋がったんじゃないかと思います。それにしても、今回は非常に面白い大会になりました。
特に、最終日のフロントナインは、トップ選手がバーディー合戦を繰り広げ、どんどんスコアを伸ばすというエキサイティングな戦いになりました。続くバックナインでは、シャウフェレがしのぎ合いを制した形になりましたが、中でもターニングポイントになったのは11番パー4。シャウフェレはティーショットを左のラフに打ち込んだのですが、そこから快心の1打で、ほぼOKバーディーの位置につけました。11番はロイヤルトゥルーンでも最も難しいホールなのですが、そこでボギーを打たずにバーディーが取れた。このバーディーでシャウフェレ自身も「いける」と確信したのではないでしょうか。
一方、地元の大声援を受けてプレーをしていたシェーン・ラウリー(アイルランド)やジャスティン・ローズ(イングランド)も健闘しましたが、あと一歩及びませんでした。実はラウリーに関しては、私自身、大会が始まる前から優勝候補の一人に挙げていたのですが、残念ながら3日目の後半で崩れて、2019年以来の全英2勝目を挙げることはできませんでした。ただ、いつも通り感情を露わにしながらの彼のプレーは、見ていて楽しかったです。
一方のジャスティン・ローズは、本当に素晴らしいゴルフで、シャウフェレに一歩も引けを取らなかったのですが、大事なところでのパッティングのミスが響いたような気がします。ただ、16番パー5の、直ドラのセカンドショットは素晴らしかった。16番を迎えたとき、シャウフェレとの差は3打ありましたが、それを何とか埋めようとしての直ドラ。ギャラリーは大いに沸いていましたが、あのようなプレーが、見ている人の記憶に残るのだと思います。
全体的には4日間、悪天候の中、全選手頑張っていたと思います。しかも、ロイヤルトゥルーンのバックナインは、14番と17番のパー3以外は、ほぼパー5といってもいいくらい。そんな中で、全員が“魅せる”プレーを披露してくれたように思います。
日本人選手については、今回は8人が出場して、予選通過は松山英樹選手のみという結果になりました。特に若手の中島啓太選手や久常涼選手らには大いに期待していただけに、私自身残念な思いだったのですが、未来がある彼らはここでの経験を生かしてくれるでしょう。
中島選手はオリンピックに備えてしっかりと練習をしてくれると思いますし、久常選手もPGAツアーのトップ70を目指して、これから2週間、頑張ってもらいたいと思います。また、ほかの日本人選手もしっかり力を付けて、来年も出場権を獲得して、今年の悔しさを晴らして欲しいと思います。
ただ一人予選を通過した松山選手も、本人としては納得のいかない結果に終わってしまったわけですが、また来年のメジャーに向けてしっかり頑張ってくれるでしょう。大いに期待しています。
(写真:Getty Images)
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