17歳になったばかりのタッド・フジカワ（米）が、プロとして最初の勝利を目指す。

　フルフィールドで行われる米ツアーの今季初戦、ソニー・オープン・イン・ハワイは現地時間10日、ハワイ州オアフ島ホノルルのワイアラエCCで開幕。昨季大会でツアー史上2番目の若さで予選を通過し、一時は優勝争いにも顔を出した日系人のフジカワが、今年はプロとして挑む。

　小さな体から繰り出される圧倒的な飛距離で拍手喝采を浴びたフジカワは、その後ローカルトーナメントながらツアープロも数多く出場するパール・オープンで見事に優勝。その後賛否両論渦巻く中で、高校生のままプロに転向した。

　プロ入り以降は、スポンサー推薦でいくつかの試合に出たが、フジカワは良い結果を残せなかった。しかし地元で開催され、コースを熟知した今大会は話が別だ。「自分のゴルフに専念して、パットに集中できれば」とあどけなさの残る表情で口にし、意欲を燃やしている。

　プロ入りに批判があることは、フジカワ一家も承知していたが、それでも転戦にはお金がかかる。特にハワイから米本土の試合に出るためには、アマチュアのままでは難しいという判断が働いたことを認めている。それだけにプロに転向しても、フジカワは学校を辞めることなく、長期計画でトッププロへのステップを昇っていくつもりでいるようだ。

　大会には他に、07年全米オープン王者のアンヘル・カブレラ（アルゼンチン）、ビジェイ・シン（フィジー）、ジム・フューリック（米）らの実力者が参戦。アーロン・バデリー（豪）、ローリー・サバティーニ（南ア）も出場し、今季初Vを目指す。