初日から首位を独走するジェフ・オギルビー（豪）が開幕戦優勝に王手をかけた。

　昨季のチャンピオンのみが出場を許される米男子ツアー09年シーズン開幕戦、メルセデス-ベンツ選手権（ハワイ州マウイ島、プランテーション・コース at カパルア）は現地時間の10日、第3ラウンドの競技を終了。初日に続き3日目もノーボギーの完璧な内容で8アンダー65をマークしたオギルビーが通算19アンダーまでスコアを伸ばし、単独トップの座をキープした。

　これまでメルセデス-ベンツ選手権のトーナメントレコードは、03年にアーニー・エルス（南ア）がマークした通算31アンダー。この数字に追いつくのは難しいが、現時点で後続に6打差をつけたオギルビーが、優勝するか、しないかは最早問題ではなく、果たして何打差をつけて勝利を飾るかが今後の焦点になってきた。

　オギルビーを追う2位タイにはジャスティン・レナード（米）とD.J.トラハン（米）がつけ（ともに通算13アンダー）、通算12アンダー4位タイにカミロ・ビジェガス（コロンビア）、アンソニー・キム（米）の若手コンビと、デービス・ラブIII（米）、ケニー・ペリー（米）のベテランコンビが続いている。

　また、前日4位タイの好位置につけていた今田竜二はどうにか上がり2ホール連続バーディで一矢報いたが、前半苦しんで1オーバー74。ムービングデーにスコアを落とし、通算6アンダー18位タイに後退した。また優勝候補だったビジェイ・シン（フィジー）は通算2アンダーで出場33人中、29位に低迷中。

「風向きが変わって、コースの攻め方も予選ラウンドの2日間とは全く違った。そんな中でもいいプレーが出来て良かった」と笑顔のオギルビー。実は今週、ハワイに持参したのがオーストラリア用の電動ひげ剃りだったため、ひげが剃れずに伸ばしっぱなし。「シェーバーを買えばいいんだけど、初日良かったからゲンを担いでそのままにしているんだ」と無精ひげの理由を語る。3日間でボギーがわずか1つという抜群の安定感で、最終日もひげ面のまま突っ走るつもりだ。

　一方、追いかけるビジェガスは出だしでダブルボギーを叩いたが、中盤の6連続バーディで盛り返し4位タイに浮上。「1番でひどいティーショットを打ったときは、どうなるかと思ったけれど、挽回出来て良かった。確かにオギルビーは素晴らしいプレーをしている。でもゴルフは終わるまで何があるかわからない。明日もアグレッシブに攻めて行く！」とビジェガスは逆転Vを目指し、猛チャージをかけることを宣言した。