メジャー未勝利、米ツアーわずか2勝と2008年はフィル・ミケルソン（米）にとって決して思い通りのシーズンではなかった。

　ノーザン・トラスト・オープン、クラウン・プラザ招待 at コロニアルと2勝したものの、ミケルソンはメジャーでは優勝争いに顔を出すことすらなかった。マスターズ5位タイ、全米オープン18位タイ、全英オープン19位タイ、全米プロ7位タイと世界のレフティにしては平凡な成績。平均ストロークは69.17で同ツアー2位で、賞金ランク3位。プレーオフシリーズでのゴルフがふるわなかったことから、フェデックスカップランクは7位に終わった。

　ミケルソン自身はその結果を気にするよりも米国以外でのプレーに目を向けている。以前はマイホームパパとして他のビッグネームよりも米国内での試合に重きを置いていた。だが、3人の子供達の成長に伴い、欧州、アジアなどでプレーする機会を増やしている。

　こうなると様々な状況での技が磨かれるのは当然で、お家芸のショートゲームが向上するに違いない。それだけに、来季のミケルソンには注目だ。まずは開幕直後の取りこぼしをなくし、全試合で優勝争いすること。メジャー初戦のマスターズには必勝態勢で挑み、大会3勝目を手にして世界一を目指したいところだ。

　さらに米国外で行われる唯一のメジャーで、これまであまり良い成績を挙げられなかった全英オープンを始めとする、他国を舞台にした大会での活躍にも期待したい。