フィジーの怪人が1,000万ドル（約10億6,000万円）のボーナスを目指して最後の戦いに挑む。

　フェデックスカップポイントランクNo.1には1,000万ドルの高額賞金が与えられる米ツアーのプレーオフシリーズ最終戦、ザ・ツアー選手権は現地時間25日、ジョージア州アトランタ、イースト・レイクGCで開幕。同ランク30位までの選手が激突する。

　だが、試合の結果はさておき、プレーオフシリーズのザ・バークレイズ、ドイツ銀行選手権と2勝しているビジェイ・シン（フィジー）は、すでに最終ラウンドまでプレーさえすれば、最下位でも同ランクNo.1になることが決定済みだ。それだけに、目を輝かせて現地入りしている。

　04年には年間9勝を挙げ、タイガー・ウッズ（米）を抑えて世界ランク1位の座についたこともある男が「これまでで最高のプレーができていると思う。すごく良い感じでスイングできている。それにパットも良いからね」と胸を張り、自信満々でプレーオフ最終戦に臨む。

　ザ・バークレイズでシンとプレーオフを戦ったセルヒオ・ガルシア（スペイン）が「ビジェイ（シン）にあんなボールの転がりを見せられたら、捕まえるのは大変だ。まるでタイガーの良い時みたいだからね」と、呆れたようにコメントしたが、そのままなら無敵。今でも自宅のトレーニングルームで厳しいワークアウトをこなし、一日500球から1,000球打つことが多い男もすでに45歳。そのスキを突いて、今大会の優勝だけは渡すまいと、ライバル達も死に物狂いだけに激戦必至だ。

　予選ラウンドの組み合わせは、フェデックスカップポイントランク順のため、シンと2位のカミロ・ビジェガス（コロンビア）が最終組となり、ガルシアとジム・フューリック（米）がその前の組でプレー。日本人で唯一同ランク26位で参戦する今田竜二は、25位のD.J.トラハン（米）と同組でラウンドする。