次世代を担う若手が優勝戦線の先頭を走っている。

　米男子ツアーのカナディアン・オープン（カナダ、オンタリオ、グレン・アッベイGC）は現地時間の26日、荒天のため進行が遅れ日没サスペンデッドとなった第2ラウンドの続きと第3ラウンドを行った。3日目にしてようやく午後に太陽が顔を出したが、この日も最終組が16番を終えたところで、再び日没で順延となった。

　そんな中、午前中に消化した第2ラウンド、上がり3ホールで1イーグル、2バーディの猛攻を見せたアンソニー・キム（米）が、第3ラウンドでも好調を維持。3連続を含む7つのバーディを量産し、7アンダー64の好スコアで通算15アンダーとし、前日のトーナメントリーダー、チェズ・リアビ（米／16ホール終了）と並び暫定トップに再浮上した。

　3打差の暫定3位タイに、この日8アンダー63と爆発したスコット・マッキャロン（米）とスティーブ・マリーノ（米）が続き、通算11アンダー暫定5位にベテランのビリー・メイフェア（米）がつけている。

　カナダ勢悲願の地元優勝を狙うマイク・ウィアー（カナダ）は、通算10アンダーでショーン・オへア（米）、マーク・カルカベッキア（米）らと並び暫定6位タイ。今季初優勝を狙うジム・フューリック（米）は通算8アンダーで暫定14位タイにとどまっている。

　第2ラウンドでフロント9『40』、バック9『29』の大波賞を演じたキムは「終盤の勢いを、そのまま次に持ち込みたい」と言って臨んだ第3ラウンドで、その言葉通り好プレーを披露。ノーボギーの完璧な内容でトーナメントリーダーに並び、今季3勝目に王手をかけた。

　暫定首位を分け合ったリアビは26歳のルーキー。キムは23歳と共に20代の新鋭がタイトルを争うが、ツアー勝利未経験のリアビと対照的に、キムはすでに2勝を挙げ、勝ち方を知っている。しかも第3ラウンドの2ホールを残し、最終日は早朝からそれを消化しなければならないリアビに対し、キムは18ホールを回れば良いだけ。情勢はキムに有利だ。「（全英帰りの）時差ボケはまだある」と言うが、勢いと実績で、最終ラウンドはフェデックスカップポイントランキング5位の実力を見せつけるつもりだ。なお、日本勢は今大会に出場していない。