ベテランが上位を占める中、第5のメジャー制覇を狙うセルヒオ・ガルシア（スペイン）とフィル・ミケルソン（米）が逆転勝利にぴたりと照準を合わせた。

　米男子ツアー前半戦のビッグイベント、ザ・プレーヤーズ選手権（フロリダ州ポンテベドラビーチ、TPCソーグラス）は現地時間の10日、第3ラウンドの競技を終了。風が吹き、日々難易度が増すメジャー並みのコンディションに、アンダーパーの選手はわずか13人となった。首位はこの日2アンダー70にスコアをまとめたポール・ゴイドス（米）で、通算7アンダー。1打差の2位に前日のトーナメントリーダー、ケニー・ペリー（米）が続き、通算4アンダー単独3位に第1ラウンド首位のガルシアがつけている。

　また、スコアを1つ伸ばしたミケルソンが通算2アンダーで、ベルンハルト・ランガー（独）、ジェフ・クイニー（米）と並び、トップと5打差の4位タイに浮上。アーニー・エルス（南ア）、ジム・フューリック（米）、デービス・ラブIII（米）らビッグネームが通算1オーバー20位タイにつけている。

「ショットもパットも良かったのに、スコアにつなげられなかった。それが残念」というのは優勝圏内の3位につけたガルシア。上がり2ホール連続ボギーで順位を落としたが「ちょっとアンラッキーだったね」とダメージはさほどない様子。タイガー・ウッズ（米）のライバルと騒がれ、世界の注目を集めた神の子エルニーニョも、ここ3年勝星から遠ざかり、いつの間にか同世代のライバルに先を越される状況になっている。昨年の全英オープンで、パドレイ・ハリントン（アイルランド）とのプレーオフで敗れ、涙した姿は印象的だが、28歳になった今、そろそろビッグタイトルが欲しいところ。「まだ（優勝の）チャンスはある」と言うガルシアの最終ラウンドの戦いに注目だ。

　一方、5打差の4位タイにつけるミケルソンは、昨夜から喉の痛みを訴え、この日は薬を大量に摂取してのラウンド。「内容的には67か68が簡単に出そうだったんだけれど、凡ミスがあって残念。まだ上位は僕の存在を意識していないだろうが、明日、早いうちにバーディ攻勢をかけて、皆にプレッシャーをかけていきたい」と、こちらも逆転Vに意欲を見せた。

　果たしてベテランがこのまま逃げ切るのか？　ミケルソン、ガルシアらビッグネームが逆転するのか？　最終日は目が離せない展開となりそうだ。