午後になって天気は大荒れ。多くのプレーヤーをコースに残したままサスペンデッドが決まったが、今季好調のブライアン・ゲイ（米）が絶好の位置を確保した。

　最高峰のメジャー、全米オープンの前哨戦、米男子ツアーのセントジュード・クラシック（テネシー州メンフィス、TPCサウスウインド）は現地時間の12日、第2ラウンドの競技を行ったが、午後になって天候が悪化。プレー続行不可能な状況となり順延が決定した。そんな中、初日トップのゲイが序盤からバーディを量産。終盤失速し、上がり2ホール連続ボギーを叩いたが、4アンダー66にスコアをまとめた。通算10アンダーでただひとり二桁アンダーに乗せて暫定ながら首位の座をキープしている。

　2打差の暫定2位タイにこの日7アンダー63と爆発したブライス・モルダー（米）、15ホール終了時点で5つスコアを伸ばしたロバート・アレンビー（豪）の2人が追っている。通算7アンダー暫定4位タイにウッディ・オースティン（米）、デビッド・トムズ（米／14ホール終了）他が続く展開。注目のフィル・ミケルソン（米）は15ホールを終了して3バーディ、1ボギー。通算4アンダーは暫定24位タイにとどまっている。初日3位タイの好スタートを切ったホゼ・マリア・オラサバル（スペイン／13ホール終了）は、通算5アンダーで暫定12位タイに後退した。

　暫定トップを守ったゲイは、2年前の今大会チャンピオンで暫定4位タイに浮上したオースティンと同組で回った。好調の要因の1つに「組み合わせが良かったこと」を挙げている。実はゲイのキャディとオースティンのキャディは実の兄弟。そのせいもあって普段から4人は仲が良く、予選ラウンドは調子の良い者同士、和気あいあいのラウンドだったのだとか。

「お互いバーディがたくさん獲れたし、楽しく回れた。明日以降もバーディを出来るだけ沢山奪っていきたい。自分は逃げ切る方が得意なタイプだからね」とゲイ。一方のオースティンも「ゲイが良いプレーをしていたから、それに引っ張られた」と相乗効果を強調。優勝を飾った2年前の再現を胸に誓った。

　また6か月の出場停止処分が解けたジョン・デイリー（米）は第1ラウンド96位タイと大きく出遅れていた。だが、2日目はイーグルあり、ダブルボギーありの派手な内容で2アンダー68をマーク。通算イーブンパー暫定70位タイに順位を上げ予選突破に望みをつないだ。手術で30キロ近い減量に成功し、初日は蛍光グリーン、2日目は黄色のウェアで登場。調子が良くても悪くても大勢のファンがゴルフ界の問題児を温かく見守っている。

　尚、日本勢は今大会に出場しておらず、世界ランク4位のセルヒオ・ガルシア（スペイン）は通算3オーバー暫定111位タイに急降下し、予選落ちが決定的。