「飛びの三原則」とは?
2015年2月25日(水)午前9:50
もっと飛ばしたい!というのは、アマチュアのみならずすべてのゴルファーの望みといえます。その望みをかなえるべく、クラブメーカーは日々ギアの開発に勤しんでいるのです。
昨年のPGAツアーの最高飛距離はなんと424Y!
飛ばし屋ババ・ワトソンが「WGC-ブリヂストンインビテーショナル」3日目の16番ホールで記録したものです。
ババは、190cmを超える体格を活かして、パワーと大きなスイングプレーンで飛ばしていますが、ババのような体格のないアマチュゴルファーでも、道具次第で飛距離アップする可能性があります。
では、「飛ぶドライバー」とはいったいどんなものなのでしょうか。その糸口として、「飛ぶ」とはいったいどういうことなのか、その原理をドライバーの進化の歴史とともに考えてみましょう。
みなさんは「飛びの三原則」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
「飛びの三原則」とは、ボールの飛距離を決定する3つの絶対的要因のことで、「ボール初速」「打ち出し角」「バックスピン」の3つです。
今回は、そのなかでもクラブ開発の歴史と密接な関係がある「初速」について取り上げたいと思います。
重要なのはヘッドスピードではなく「ボール初速」
「ボール初速」とはインパクト直後のボールスピードのことで、打ち出されたボールが持つ絶対的なエネルギーです。
ドライバー選びでは「ヘッドスピード」を基準にすることが多いですが、ヘッドスピードが速い、つまりヘッドがボールに衝突する速度が速いほど、ボールの初速が速くなりやすいので飛ばしに有利というわけです。
ヘッドスピードが速いのに飛ばない人は、ボールとクラブがしっかりミートできていない可能性があります。効率のよいインパクトが出来ると「ボール初速」は伸びます。「飛ばし」に大切なのは、ヘッドスピードではなく「ボール初速」なのです。
ヘッドスピードを上げるには、クラブの長さを長くするという方法があります。クラブが長いほどスウィングの円弧が大きくなるため、手元側の速度、つまりゴルファーがクラブを振るスピードが同じでも、ヘッド側の速度が速くなるからです。
しかし現実には、長いものは振りにくいため、長くしすぎると逆にヘッドスピードが落ちてしまったり、ミート率が下がって飛ばなくなるケースもあります。振りやすく、振りきれる範囲で長くできれば、「飛ばし」に有利になります。
芯を外しても飛ばせるクラブ
「ボール初速」を上げるためには、もうひとつ重要な要素があります。それは「フェースの反発力」です。クラブヘッドが同じスピードでボールに当たったときに、フェースとボールが強く弾き合うほうが、ボールは速い速度で飛び出します。
この効果を高めるために、かつてクラブメーカーは、フェースの反発係数アップの技術開発競争を繰り広げましたが、2008年にフェースの反発を規制するルールが出来、近年は「高反発エリアの拡大」をうたうクラブが増えています。
今度は芯を外した場合でも高い反発を得られるように「スウィートエリアの拡大」を目指すようになりました。現代のドライバーは打点が少し芯を外しても飛距離が落ちにくくなっています。この平均飛距離のアップがこの10年でドライバーがもっとも進化した点といえます。現代のドライバーは、打点の定まらない多くのアマチュアゴルファーに恩恵があるのです。
曲げないことも飛距離アップに効果大
同じ「芯を外しても初速が落ちにくい」というコンセプトで注目されたのが「慣性モーメント」です。
「慣性モーメント」とは、物体の「動きにくさ」を表わす言葉で、クラブヘッドの場合、この数値が大きいほどミスヒットしてもヘッドがブレにくいことを示します。
つまり、芯を外してもインパクトでのエネルギーロスが少ないため初速が落ちにくく、球の曲がりにくさも相まって平均飛距離アップにつながるという発想です。
これはヘッドサイズの大型化と並行して進みましたが、ヘッドサイズのスタンダードがルール上限の460tに達してからも、ヘッド形状やウェート配置などにさまざまな工夫が凝らされました。
しかし、慣性モーメントが大きいクラブは操作しにくいデメリットもあり、現在はメーカー各社とも「ちょどいい値」を探る方向へと変わっていきました。
初速アップのためには、ヘッドの技術という面では上記のような要素をいかに取り入れていくかが重要ですが、忘れてはいけないのが「振りやすさ」です。
結局のところ、気持ちよく振れるクラブほどヘッドスピードが上がりやすく、「ボール初速」も上がりやすいのです。
ボール初速を上げるドライバー選び
ボール初速を上げるドライバー選びのポイントは以下になります。
実際に試打しながら選んでみるといいでしょう。
・同じように振ってみて、芯に当たる確率の高いもの
・打点がずれても、そこそこ飛距離がでてくれるもの
・ヘッドが大きいほうが有利。しかし、あくまでも振りやすさ優先で
・長めのシャフトにするときは振り切れる範囲の長さに
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