92年のマスターズ王者、フレッド・カプルス（米）に注目が集まっている。

　現地時間10日から開催されるマスターズ（ジョージア州オーガスタ、オーガスタナショナルGC）に24回目の出場を果たすカプルスは、これまでの23回、予選落ちが一度もないという輝かしい記録を持っている。これは、51回の出場を誇り、そのうち23回連続で予選を通過しているゲイリー・プレイヤー（南ア）と並ぶ記録。つまり、今年予選を通過すれば新記録となり、さらに大会歴代王者の中で唯一、予選落ちの経験がないことになる。

　しかし、この偉大な記録にも本人は微妙な表情。「オーガスタは他にたくさんのすごい記録があるからね。僕は全試合予選通過よりも、グリーンジャケットを2回着るほうがいいな」と、48歳になった今でも消えない勝負師としての魂をのぞかせている。だが、その一方で、コースとの相性も認めた。「調子が悪くてたくさん予選落ちをしていても、ここではその心配をしたことがないんだ。たぶんコースが何かいいものを運んでくれているんだろう」。オーガスタの申し子が、今年も何かやらかしてくれそうな予感が漂っている。