米国ゴルフチャンネルが選ぶ2016年のニュース トップ5
2016年6月13日(月)午後6:43
2016年も様々なことがあったゴルフ界。今年最後の「ゴルフセントラル」は、ゴルフ界を賑わせたトップニュース16をピックアップ、そのトップ5を紹介する。
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第5位 2008年以来となる勝利を飾った2016年ライダーカップ
アメリカが2008年以来となる勝利を飾った2016年ライダーカップ。タスクフォースの存在が大きく評価された大会でもあった。
トリップ・アイゼンハワー
「タスクフォースの存在が大きく評価されていますよね。もちろん評価はされるべきではありますが、最終的に勝てたのは選手たちが素晴らしいゴルフをして大事なパットをたくさん入れたからです。フィル・ミケルソン(米)とセルヒオ・ガルシア(スペイン)のマッチはバーディの応酬でしたし、パトリック・リード(米)とローリー・マキロイ(北アイルランド)のマッチも見事な戦いでした。タスクフォースはキャプテンの役割やチーム作りの流れを受け継がせるという大きな役割を担っていますが、今回勝てたのはアメリカの方が大事なパットをたくさん入れていたからです」
ティム・ロサフォート
「成績が一番良かったのは3勝1敗1分だったリードでしたが、今回特に活躍が目立ったのはミケルソンでしょう。2年前タスクフォース設立を強く志願したのもミケルソンでしたから、今回はプレッシャーも大きかったと思いますが、大会後はアメリカらしい強いゴルフが戻ってきてうれしかったと言っています。今回はそのタスクフォースの存在意義が認められた形になりましたが、アメリカの方がパットを入れたというのはトリップのいう通りです」
第4位 H.ステンソンがメジャー初制覇! 全英オープンゴルフ選手権
ミケルソンとヘンリック・ステンソン(スウェーデン)の一騎打ちになった全英オープンゴルフ選手権。最終的には通算20アンダーまでスコアを伸ばしたステンソンが大会記録でメジャー初制覇を達成した。
ティム・ロサフォート
「1977年のトム・ワトソン(米)対ジャック・ニクラウス(米)を彷彿とさせる戦いでしたが、最終日「63」でメジャー優勝を達成したのは73年のジョニー・ミラー(米)以来のことでした。メジャーでは悔しい思いをしてきたステンソンですが、今年は全英での優勝に加えてレース・トゥ・ドバイでも優勝し、素晴らしいシーズンでした。一方でミケルソンにとってはまたメジャーでの2位でした。もちろんこれで終わりではありませんし、今回のステンソンはメジャーでの最小スコア記録での優勝でした。またステンソンはメジャー未勝利で終わる選手ではありませんでしたし、これで自信をつけてさらに優勝回数を伸ばすかもしれません。リオ五輪でも銀メダルを獲得したのを忘れてはいけません。全英オープンでの優勝後、メダル獲得は大きかったと思いますよ」
トリップ・アイゼンハワー
「彼にとっての問題はパットだけですが、あの週はミケルソンが入れた後もしっかり入れ替えしていました。ステンソンはもともとボールストライキングが素晴らしいですが、ここ数年パットもかなりよくなってきているのを見落とされがちです」
第3位 112年ぶりにゴルフが五輪競技に! リオデジャネイロ五輪
112年ぶりに五輪競技に復帰したゴルフ。男子はジャスティン・ローズ(英)がステンソンとの激闘を制し、金メダルを獲得した。
トリップ・アイゼンハワー
「ゴルフが五輪競技としてふさわしいというのを証明しました。大会方式の変化は多少あってもいいかもしれませんし、ティム・フィンチェムも今後その点については検討していくという話です。でもとても面白い大会でしたし、男子はローズとステンソンが最後の最後まで金メダルを争い、マット・クーチャー(米)も最終日にスコアを伸ばして銅メダルを獲得しました。今回の大会を見てゴルフが五輪の競技として定着すべきだと感じました」
ティム・ロサフォート
「最初は次の日本で終わりかと思いましたが、今回の大会で選手だけでなく、関係者の熱意を見て、この先長く五輪競技として続いていくと思いました。五輪競技にふさわしいと証明した大会だったという関係者もいますし、東京ではリオ五輪に増して注目を浴びるでしょう」
第2位 タイガーが466日ぶりに競技復帰!
自身が主催するチャリティイベントのヒーロー・ワールド・チャレンジで、466日ぶりに競技に復帰したタイガー・ウッズ(米)。18選手中15位に終わったものの、バーディ数は出場選手中トップなど、タイガー復活を印象付けた。
トリップ・アイゼンハワー
「バーディ数トップで良い部分が目立った大会でした。もちろんこの先の課題もたくさん見えたのは確かですが、全体的には前向きにとらえることができ、ショットも左右両方に曲げながらもそれほど大きな曲がり方ではありませんでした。ここ2年ほどは右への大きなミスが目立ちましたが、今回はそれもなく体の動きとクラブの動きが以前よりうまく調和されていると感じます。スイングのバランスもよく、ゴルフの歴史でもトップクラスのあのアイアンのうまさも失ってはいません。またパターもメジャーで13回優勝したパターに戻し、安心して見ていられます」
ティム・ロサフォート
「ゴルフ史上最も前向きなランク650位の選手かもしれません。大会に出ていない頃、地元のフロリダで練習したり、お子さんを学校に送り迎えしていた時も今回の大会ほどうれしそうな顔はしていませんでしたからね。デービス・ラブIII(米)は今までとは違うタイガーを見たと言っていますし、現在41歳でこの先10年、自分よりもかなり若い選手と戦うことになりますが、怪我をさけて今回の大会で犯したような失敗をなくしていけば、今まで以上の活躍を期待できるかもしれません」
第1位 レジェンド逝く… アーノルド・パーマー氏死去
米国時間9月25日、ゴルフ界で偉大な功績を残したアーノルド・パーマー(米)氏が、ペンシルベニア州ピッツバーグにある病院で死去。享年87歳だった。
ティム・ロサフォート
「ライダーカップの前の週の日曜日に亡くなり、タイミング的にアメリカの闘志に火をつけた感じはありましたが、パーマー氏の貢献というのは数えきれないほどあります。ゴルフをプレーするすべての選手、ゴルフに関するすべての人たちに大きな影響を与えたのは間違いありません。ティム・フィンチェムもパーマー氏について、パーマー氏はほかの人を幸せにする何かを持っている、一緒にいるだけで幸せな気分になれると言っています」
トリップ・アイゼンハワー
「パーマー氏がなくなった日、レトロオブカントリークラブの上空に大きな虹ができましたが、あれほどきれいな虹は初めて見ました。またライダーカップに関してはパーマー氏がキャプテンだった1975年大会以来初めて、今回アメリカは初日4-0のスタートを切り、アメリカチームは全員ポイントを獲得しました。誰もが一緒にいるだけで特別な気分になるのがパーマー氏でした。本当は彼が主役なのに、周りが主役のようにふるまうあたりが素晴らしいと感じましたね」
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