韓国系の両雄が明暗を分けた。

　米男子ツアーのチューリッヒ・クラシック・オブ・ニューオリンズ（ルイジアナ州、TPCルイジアナ）が現地時間23日に開幕。第1ラウンドはノーボギーの6アンダー66をマークしたチャーリー・ウィー（韓）が単独トップに立った。1打差の2位タイにジェイ・ウィリアムソン（米）、ネイザン・グリーン（豪）、ジョン・メリック（米）、エリック・アックスレイ（米）らが続き、4アンダー68の8位タイにチャールズ・ハウエルIII（米）、ジャスティン・ローズ（英）、スティーブ・ストリッカー（米）、デビッド・トムズ（米）他がつけている。

　首位に立ったウィーは、ここ7試合連続で初日にオーバーパーを叩かない安定したゴルフを続けている。この日のロケットスタートにも本人は浮かれることなく、自然体で受け止め「以前はリーダーボードに自分の名前が出ると、妙にそわそわして落ち着かなかったけれど、最近はこういう状況にも慣れてきた。もう米ツアーは4年目になるからね」と余裕のコメント。芝目がきつく読み難いグリーンを上手く攻略したのが好スタートの鍵を握った。

　一方、やはり韓国系で幼少期にニュージーランドに移住した注目のダニー・リー（ニュージーランド）のプロデビュー戦は散々なスタートとなってしまった。出だし直後の2番でバーディを奪い、幸先の良い滑り出しを切ったが、4番でティーショットを池に打ち込んでからすべての歯車が狂い出す。「ショットもパットもそれなりで、決して悪いわけじゃなかった」と言うが、そのホールで池ポチャからトリプルボギーを叩くと、続く5番でもセカンドショットのミスから痛恨のダブルボギー。後半もう1つのダブルボギーを叩いて4オーバー76。アマチュア時代にタイガー・ウッズ（米）の年少記録を塗り替え全米アマを制覇。今季は欧州、アジア、豪州3ツアー共催のジョニー・ウォーカー・クラシックで並み居る強豪を抑えて勝利をもぎ取った逸材にとって、プロ転向して初めて挑むツアーの壁は厚く、137位タイからのスタートを余儀なくされた。

　またマスターズでプレーオフに敗れたものの、目標の永久シード（ツアー通算20勝）を目指し邁進するケニー・ペリー（米）は3アンダー69で19位タイ。ディフェンディング・チャンピオンのアンドレス・ロメロ（アルゼンチン）は1オーバー73と苦戦し、96位タイと出遅れた。なお日本勢は今大会に出場していない。