アジア劣勢跳ね返し引き分けに持ち込む 第1回ユーラシアカップ
2014年3月30日(日)午前10:40
欧州とアジアが名誉をかけてチーム戦で激突する第1回ユーラシアカップ(マレーシア、グレンマリーG&CC)は、アジアチームが劣勢を跳ね返し感動のフィナーレを迎えた。
ポイント3対7で欧州チーム圧倒的有利でスタートした最終日(現地時間29日)。この日行われたシングルス10マッチで劣勢のアジアチームが大健闘。6勝2敗2分と大きく勝ち越し7ポイント(勝ちが1ポイント、引き分けが0.5ポイント)を獲得、ポイント10対10の引き分けに持ち込んだ。
「なんて素晴らしい結末なんだ。アジアとヨーロッパがともに勝者になった。誰も敗者はいないんだからね」と爽やかな笑顔を見せたのは最年長50歳でヨーロッパチームを引っ張ったミゲール・A・ヒメネス(スペイン)。「アジアチームは今日凄く良いプレーをした。今日の6勝には敬意を表す。でもヨーロッパチームの選手たちも健闘した。いい戦いだった」とチームリーダーは達成感溢れた笑顔を見せた。
ファーストマッチでそのヒメネスがニコラス・フォン(マレーシア)との接戦を制した段階で絶体絶命に立たされたアジアチーム。だが、そこからの巻き返しが凄かった。
グラエム・マクドウェル(北アイルランド)、トーマス・ビヨーン(デンマーク)といった強豪をアジアの新旧賞金王トンチャイ・ジェイディ&キラデク・アフィバーンラト(ともにタイ)が立て続けに撃破。日本から出場の小田孔明が惜敗を喫し、谷原秀人は引き分けに終わったが、格上のヨーロッパチーム相手に6勝を挙げたアジアが10ポイントまで伸ばし、アジア版ライダーカップは引き分けという皆の想像を超える結末となった。
第10マッチでシディクール・ラーマン(バングラデシュ)がスティーブン・ギャラハー(スコットランド)を4アンド3の大差で下したため、全選手が見守る最終対決は第9マッチの谷原対ゴンサロ・フェルナンデス-カスタノ(スペイン)。
「チームの結果を左右すると思ったらこれまでの人生で一番緊張した」というカスタノが土壇場でオールスクエアに持ち込んで0.5ポイントを獲得し歓喜の表情。最後は両チーム総勢20名が笑顔でトロフィを掲げた。