53歳のグレッグ・ノーマン（豪）が上位を守り、アジア人として初のメジャーチャンピオンを目指す崔京周（韓）は単独トップに浮上した。

　今季メジャー第3戦、第137回全英オープンはイギリスの名門ロイヤル・バークデールを舞台に現地時間の18日、第2ラウンドの競技を終了。第1ラウンドで15位タイにつけた崔が4バーディ、1ボギーの3アンダー67をマークし、ただひとり通算スコアをアンダーパー（通算1アンダー）とし、トーナメントをリードした。

　1打差の2位に2日連続イーブンパー70にスコアをまとめたノーマンが続き、上がり5ホール連続バーディでベストスコアの5アンダー65と爆発したカミロ・ビジェガス（コロンビア）が、通算1オーバー単独3位にジャンプアップしている。

　初日首位タイグループのロッコ・メディエート（米）、グラエム・マクドウェル（北アイルランド）、ロバート・アレンビー（豪）は揃って3オーバー73で回り、通算2オーバーで4位タイ。4位タイグループには他に初日の38位タイから急浮上したディフェンディング・チャンピオンのパドレイ・ハリントン（アイルランド）、歴代覇者のデビッド・デュバル（米）らがつけている。

「今、私は人生を満喫している。素晴らしい妻がいて、精神的にも充実している。以前に比べてリラックスしてプレーできているし、この位置にいても全く動揺がない」と、先日元テニスプレーヤーのクリス・エバートさんと再婚したばかりのノーマン。ワイナリーを所有し、コース設計も手がける世界的ビジネスマンだけに、今大会に出場している選手の中で、もっともゴルフの練習量は少ない。だが本人は「体さえきちんと鍛えていれば、40代でも50代でも年齢は関係ない」ときっぱり。「再婚して若返った」（マーク・オメーラ）という声もあり、実際に見かけは10年前とほとんど変わっていない。

　世界ナンバー1に君臨していた頃は“ノミの心臓”と呼ばれ、その実績の割にメジャーでの勝星は2勝（全英オープン2勝）と少ないが、シニア世代になった今「プレッシャーは全くない」と自然体で優勝戦線を楽しむつもりだ。

　その他初日123位タイと大きく出遅れていたフィル・ミケルソン（米）は2アンダー68とスコアを伸ばし、通算7オーバー38位タイで予選をクリア。136位タイからスタートしたアーニー・エルス（南ア）も通算9オーバー69位タイでぎりぎりながら決勝ラウンドにコマを進めた。