世界ランキング72位のマルセル・シエム（独）がオーガスタデビューに向けて最高のスタートを切った。

　欧州ツアーのハッサン2世国王ゴルフ・トロフィーは現地時間28日、モロッコのパライス・ロイヤルGを舞台に第1ラウンドの競技を終了。8アンダー64を叩き出したシエムが単独2位のアルバロ・ベラスコ（スペイン）に3打差をつけ単独首位に立った。

　この日のシエムは2番でボギーが先行させたものの、直後の3番でイーグル、4番、5番でもバーディを奪い一気に波に乗った。10番、11番もバーディで5アンダーで終盤に突入すると、17番パー5で2つ目のイーグル奪取に成功。最終18番でもバーディを決めての単独首位発進に笑いが止まらない。

「まだマスターズに出られるチャンスがあるとは知らなかった。でも、この大会に出ている中で、勝てばチャンスがある選手が4?5人いるんだって？　でも、マスターズはとても大切だけど、この試合に集中するよ」とキッパリと言い切ったシエム。ツアー3勝目を手にして初のオーガスタ行きを決める気持ちは、誰よりも強くなったようだ。

　一方、マスターズ出場の可能性のある他の4人は対照的な初日となった。世界ランク64位のスティーブン・ギャラハー（スコットランド）は3オーバー75で62位タイ、同65位のラファエル・カブレラ-ベロ（スペイン）と同73位のリッチー・ラムゼイ（スコットランド）は2オーバー74で49位タイ、同74位のスコット・ジェイミソン（スコットランド）は5オーバー77で86位タイといずれも出遅れている。