49歳M.A.ヒメネス、意地の2位タイ発進 小林は出遅れ
2013年9月6日(金)午後0:45
ベテランたちが意地を見せつけている。
欧州、アジア両ツアー共催のオメガ・ヨーロピアン・マスターズ第1ラウンド(現地時間5日/スイス、クラン・シュル・シエール)は、8アンダー63をマークしたアニルバン・ラヒリ(インド)が単独首位に立ち、2打差の2位タイでミゲール・A・ヒメネス(スペイン)、ポール・ケイシー(英)、トミー・フリートウッド(英)の3人が追走。さらに1打差の単独5位にトーマス・ビヨーン(デンマーク)がつけ、4アンダー67の6位タイにはホセ・マリア・オラサバル(スペイン)が控える展開となっている。
実は今大会には13歳のアマチュア、イェ・ワーチェン(中)が主催者推薦で出場しているが、これに対し49歳のヒメネスが大会前に首を傾げる発言をしており、大会やツアーの関係者は成り行きを固唾を呑んで見守っていたのだ。
イェは、5月のボルボ中国オープンで欧州ツアーデビュー。この時は12歳でマスターズローアマのグアン・ティンラン(中)の記録を塗り替えるツアー最年少出場で注目を浴びた。ヒメネスはそのイェを大会前日に練習場で紹介された。その後、ヒメネスは物議をかもす発言をしていた。
「ゴルフが面白いのは年齢に関係ないところ。でも13歳の子供がプロと戦うのは少し若すぎると思う。人々は物事を早く進めたがる。13歳の子供は、平均年齢33歳のプレーヤーたちと一緒にではなく、他の同世代の子供たちとプレーするべきだ。スポンサーがトーナメントを取り上げて欲しいと思うのは当たり前のこと。でも若い選手は自分自身をプロモートするようにしなくてはならない。申し訳ない。(こんな発言は)許されないかもしれないけど」と、ツアーやスポンサー批判ともとれる言葉の後だけに、どんなプレーをするのか注目を集めていた。
そんな中、ヒメネスは見事に7バーディ、1ボギーでプレー。7オーバー78で149位タイと出遅れたイェとは対照的な経験を見せつけた。ヒメネスだけではない。ヒメネスと並ぶ2位タイのケイシーは36歳、5位のビヨーンは42歳、6位タイのオラサバルは47歳と上位陣はベテラン勢が多く占めており、経験のあるプレーヤーのすごさを改めて印象付けることとなった。
門戸は広いが息の長いベテランも多いのが欧州ツアーのいいところ。それが形になって現れる試合展開は、ともすれば若手の出現と、その商業的利用に振り回されがちなゴルフ界へ、改めて一考をうながすものになりそうだ。
その他、ダレン・クラーク(北アイルランド)、フランセスコ・モリナリ(伊)、前週優勝のグレゴリー・ボーディ(仏)が2アンダー69で28位タイ。復活優勝を狙うパドレイ・ハリントン(アイルランド)、マッテオ・マナセロ(伊)が1アンダー70で46位タイ。小林正則は3オーバー74で125位タイと大きく出遅れている。