前半つまずいた宮里藍が一歩後退する中、ロレックスランキング（女子世界ランキング）No.4のチェ・ナヨン（韓）が安定したゴルフで単独トップに浮上した。

　現地時間17日に行われた米女子ツアー最終戦、CMEグループ・タイトルホルダーズ（フロリダ州、ツインイーグルスGCイーグルC）第3ラウンド。この日単独トップからスタートした藍は前日もボギーを叩いた2番パー5でダブルボギーを叩き、そのホールをバーディとしたチェに早くもトップの座を譲った。その後5番でもボギーを叩き前半は3オーバー39と不本意な内容。しかし10番以降4つのバーディを奪い返し1アンダー71にスコアをまとめ、通算11アンダーで首位のチェに1打差の単独2位に踏みとどまった。

「前半は打とうとすると突風が吹いたり、番手の間の距離が残ったり、集中出来ない状況が続いて3オーバーを叩いてしまったけれど、ハーフを終えたところでキャディに宣言したんです。“ここから良いプレーをするわよ。その準備は出来てるから”って。その会話で切り替わって後半の4バーディに繋がりました」と藍。

　実は3番ホールでキャディがヤーデージをミスして藍は「凄く頭にきた」のだとか。だがその後、お互いユーモアで相手の気分をほぐし合い気分転換に成功。「誰でもミスはする。それをジョークに出来たので良い雰囲気でした。明日もこの調子でシーズン最後の日を楽しみたい」と、最終戦の優勝争いにもリラックスムードが漂っている。

　その他の上位陣は、通算10アンダー単独3位にリュウ・ソヨン（韓）、通算9アンダー4位タイにカリーン・イシャー（仏）とブリタニー・リンシコム（米）が並び、通算8アンダー6位タイにフォン・シャンシャン（中）とアンナ・ノルドクビスト（スウェーデン）の2人。

　もうひとりの日本勢、宮里美香は1イーグル、1バーディ、2ボギーの1アンダー71で回って通算1オーバーとし、前日の42位タイから33位タイに順位を上げた。同じく33位タイにロレックスランキング1位のヤニ・ツェン（台）がつけている。