松山は大観衆を味方に出来るか!? 石川の出場は?
2014年1月30日(木)午前11:04
松山英樹が大観衆を味方につけて米男子ツアー初優勝に挑む。
左手親指故障からの復帰戦となった前週のファーマーズ・インシュランス・オープンでは、尻上がりに調子を上げて16位タイに食い込んだばかりの松山。その勢いに乗って出場するのが、今週のウェイスト・マネージメント・フェニックス・オープン(現地時間30?2月2日/アリゾナ州、TPCスコッツデール)である。
ここで待ち受けているのは大会名物の大ギャラリーだ。1932年にアリゾナオープンとしてスタートした同大会は、ツアーの中で最も多くのギャラリーを集める大会としても知られる。会場となるTPCスコッツデールの16番パー3は年間を通じて、さながらフットボール場のようなスタンドが常設されており、1日の入場者数は10万人を超える、まさに「劇場型」ゴルフトーナメントだ。
もちろん良いプレーには喝采と口笛、歓声の渦が降りかかるが、残念なプレーには容赦ない失笑や失望の声が届く。時には酔ったギャラリーが大騒ぎすることもあり、選手たちにとっては重圧のかかる大会でもある。また、違うホールからタイミング悪く歓声が起こることも……。自分をしっかり持ってプレーしていないと上位に入るのは難しい。逆にギャラリーの声援を味方につけることが出来ればこれほど心強いこともない。まずは空気に飲まれないことが大切なのだが、いつもマイペースの松山だけに心配はないだろう。
気になるのが、ディフェンディング・チャンピオンのフィル・ミケルソン(米)の動向だ。前週は地元大会にもかかわらず、腰痛のため第2ラウンド終了後に棄権。それでも大学時代を過ごした第二の故郷での連覇に意欲を燃やしており、棄権するとすぐにジョージア州に飛び、専門医であるトム・ボアーズ氏の診断を受けた。プロアマ戦は大事をとって欠場、その後練習ラウンドをこなしているだけに出場には前向きだが、これなかりはふたを開けてみなければわからない。
これに影響を受けてきそうなのが、前週優勝まであと一歩と迫る7位タイに入った石川遼だ。通常トップ10に入ると次のオープントーナメントの出場権を獲得出来るが、今回はすでにシード選手のみで出場枠がいっぱいになっていたそうで欠場者を待つこととなった。それでもウェイティングリスト1番手につける石川の出場は固いと思われていたが、現段階で欠場を表明したものはひとりもいない。これはPGAの長い歴史の中でもかなり珍しいことのようだ。果たして出場となるか。準備をしつつ直前まで吉報を待つ。
他に、ウェブ・シンプソン(米)、キーガン・ブラッドリー(米)、マーティン・カイマー(独)、パドレイ・ハリントン(アイルランド)、レティーフ・グーセン(南ア)のメジャー王者たちや、グラハム・デラート(カナダ)、マーク・リーシュマン(豪)ら好調な面々、前週足首を骨折からツアー復帰したばかりのJ・B・ホームズ(米)も参戦。大歓声を味方につけるのは誰か、目が離せない一戦となる。
※ダドリー・ハート(米)の欠場により石川の繰り上がり出場が決定。石川は午前7時39分より1番ティーからプレーする。