インビー・パーク（韓）が史上初の偉業に挑む。

　米女子ツアー今季メジャー第4戦、第37回 全英リコー女子オープンが現地時間1日よりセントアンドリュース オールドC（スコットランド）を舞台に開幕する。ゴルフの聖地と言われるこの地でパークが狙うのは年間メジャー4連勝だ。

　年間グランドスラムと言われる記録はかつて全米、全英オープンと全米、全英アマの4タイトルを同じ年に獲ることだった。後に“球聖”と呼ばれるボビー・ジョーンズがただ一人これを達成したが、現在の年間グランドスラムはプロのメジャー4試合がその対象でこれを果たした者は男女を問わずひとりもいない。タイガー・ウッズ（米）がメジャー4連勝の経験を持っているものの、2シーズンにまたがっていたため“タイガー・スラム”の造語で呼ばれる記録となっている。

　女子ツアーでは今季からエビアン選手権（9月12?15日／フランス、エビアン・マスターズGC）がメジャー大会に格上げとなったため“年間グランドスラム”とツメつきで呼ばれるが、それでも4連勝となれば文句なしの史上初記録。すでにクラフト・ナビスコ選手権、ウェグマンズLPGA選手権、全米女子オープンと3連勝しているが、パーク自身は重圧よりも笑顔をのぞかせる。「たくさんの人々が、私がいいプレーをすることを予想してくれて、私のために祈ってくれるなんて驚きです。私の味方がどれだけいるかわからない。それはアドバンテージになる。すごくいいエネルギーをくれているの。どこでもそれを感じられることは本当に大きい。あとは成り行きを見ましょう」とパーク。果たしてゴルフ史に残る大記録達成となるだろうか。

　もちろんライバルたちも偉業達成を指をくわえて見ているつもりはない。ステイシー・ルイス（米）やスーザン・ピーターセン（ノルウェー）、チェ・ナヨン（韓）、リュウ・ソヨン（韓）、フォン・シャンシャン（中）、カリー・ウェブ（豪）、申智愛（韓）、ポーラ・クリーマー（米）、ヤニ・ツェン（台）ら世界ランカーたちもビッグタイトル獲得に燃えている。

　日本勢はエース宮里藍、宮里美香、上田桃子、有村智恵、上原彩子の米ツアー常駐組に加え、国内女子ツアーからは賞金ランキング首位の森田理香子、佐伯三貴、横峯さくら、比嘉真美子の計9人（2009、2012年に並ぶ最多タイ記録）が出場。前回同コースが舞台だった2007年大会、最終日17番でティーショットを2発連続でホテルに打ち込み、痛恨の連続OBを叩いて58位タイに沈んだ藍は6年越しのリベンジを誓う。

　他の8人もやる気満々。歴史が刻まれた聖地でのプレーを満喫しつつ、メジャータイトルに挑む。

≪全英リコー女子オープン放送予定≫
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