今年のはじめに14歳でプロツアー（豪州女子ツアー）優勝を飾り、石川遼が保持していた世界最年少V記録を塗り替えたリディア・コ（ニュージーランド）が、今度はアメリカで大記録達成の予感だ。

　米女子ツアー、CNカナディアン女子オープンは現地時間24日、カナダのザ・バンクーバーGCを舞台に第2ラウンドの競技を終了。初日3位タイの好位置につけていたリディア・コはこの日4バーディ、ノーボギーの4アンダー68をマーク。通算8アンダーとし、この日8アンダー64のベストスコアを叩き出したシェラ・チョイ（韓）と並び首位タイに浮上した。

　2週間前の全米女子アマチュアゴルフ選手権に優勝し、名実ともにNo.1アマの名を欲しいままにしているリディア・コ。「全米アマに勝ったことは大きな自信になりました。それに今日はノーボギー。途中ボギーを叩いてしまうとすぐに自信はしぼんでしまうけれど、ノーボギーだったから胸を張ってプレーすることが出来ました」と韓国生まれニュージーランド育ちの15歳は言う。

　世界最年少V記録を達成して以来注目を集め、最近では「学校に通う時間がない」と、まるでツアープロのような生活を送っている。「（ゴルフが）仕事みたいになっちゃっています。10代の子が当たり前に過ごす友達と映画を観に行ったり、ショッピングに行ったりという生活が最近全然出来ていないのが悩み。ケガをしたとき以外は完全にゴルフ中心の生活になってしまっているから…」と打ち明ける。だが本人は「まだプロにはなりたくない」そうで、カレッジライフに秘かな憧れを抱いている。しかしもし今週勝てば状況は一変するはず。期待の15歳の週末の戦いに注目だ。

　その他上位陣は通算5アンダー3位タイにアンジェラ・スタンフォード（米）、インビー・パーク（韓）、チェ・ナヨン（韓）らがつけ、通算4アンダー7位タイにスーザン・ピーターセン（ノルウェー）、申智愛（韓）ら。初日単独トップ発進でスランプ脱出の兆しを見せたヤニ・ツェン（台）は早くも2日目に失速。バーディを1つも奪えず3オーバー75を叩き、通算3アンダー10位タイに後退した。

　日本勢は2週連続優勝を目指す宮里美香が4バーディ、3ボギーとやや出入りの激しいゴルフながら1アンダー71にスコアをまとめ、通算2アンダー14位タイとまずまずのポジションをキープ。一方、初日115位タイと大きく出遅れ、2日目の巻き返しを誓った宮里藍はこの日も頼みのパットが不調で2オーバー74。通算6オーバー100位タイで今季3度目の予選落ちを喫した。また、上田桃子は16番パー4で痛恨のダブルボギーを叩くなど乱れ、この日だけで4つスコアを落とし、通算5オーバー86位タイで決勝ラウンド進出ならず。ルーキーの金子絢香も通算6オーバー100位タイで予選敗退が決まっている。