ヤニ・ツェン（台）が、スランプ脱出の糸口をつかんだようだ。

　米女子ツアー、CNカナディアン女子オープンは現地時間23日、カナダのザ・バンクーバーGCを舞台に第1ラウンドの競技を終了。ここ2か月間絶不調に陥っていたロレックスランキング（女子世界ランキング）No.1のツェンが、6アンダー66の好スコアでラウンドし、全米女子オープン覇者チェ・ナヨン（韓）に1打差の単独首位に立った。

　10番からスタートし、3アンダーで折り返したツェンのピンチは1番パー4。ダブルボギーを叩き、一瞬イヤなムードが漂った。しかしそこは自信を取り戻した女王のこと。その後を落ち着いてプレーし続け、上がり6ホールで5つのバーディを奪ってホールアウト。8バーディ、1ダブルボギーの『66』を叩き出し、リーダーボードの最上段を射止めた。

　今季は、開幕からの5試合で3勝と圧倒的な強さを維持してシーズンをスタートさせたが、6月のウェグマンズLPGA選手権で59位タイに沈んでから調子が急降下。そこから4試合で予選落ち3試合、残る1試合も50位タイと別人のようなゴルフを続けてきた。だが、キャディを変えるなど気持ちを切り替えて挑んだ先週のセーフウェイ・クラシックで11位タイに入って復調。復活優勝への手がかりをつかんだようだ。

　その他上位陣では、4アンダー68の3位タイにインビー・パーク（韓）とリディア・コ（ニュージーランド）がつけ、3アンダー69の5位タイにはアンジェラ・スタンフォード（米）ら4人が続いている。スーザン・ピーターセン（ノルウェー）、クリスティー・カー（米）は1アンダー71の16位タイ、ステイシー・ルイス（米）、ブリタニー・リンシコム（米）はイーブンパー72の31位タイとなっている。

　日本勢は、先週のセーフウェイ・クラシックで待望の初優勝を飾ったばかりの宮里美香が、1アンダー71で回って首位に5打差の16位タイとまずまずのスタート。2週連続優勝に向けて、2日目以降も自信あふれるプレーを誓っている。

　美香以外の日本勢は揃って出遅れた。上田桃子が1オーバー73の53位タイ、金子絢香が2オーバー74で77位タイ、宮里藍は4オーバー76で115位タイといずれも予選通過を気にしながらの第2ラウンドとなりそうだ。