宮里美香が単独トップに躍り出て悲願のアメリカ初優勝に王手をかけた。

　米女子ツアーのセーフウェイ・クラシック（オレゴン州、パンプキン・リッジGC）は現地時間18日、第2ラウンドの競技を終了。この日首位タイからスタートした美香はノーボギーの4アンダー68をマークし、通算11アンダーで後続に2打差をつけトーナメントをリード。ツアー初Vに大きく近づいた。

「（10番スタートの）前半はパットが入らずフラストレーションが溜まりましたが、後半3つのバーディを奪うことが出来て全体としては良いプレーが出来ました。ノーボギーでしたからね。特にアイアンが切れていたと思います」と納得の表情を浮かべた美香。大会初日は猛暑に苦しめられたが、この日は打って変わって肌寒いくらいの天候。「寒くて、昨日と比べるとハーフクラブくらい距離が違いました。ハーフショットやクォーターショットを多用して対応しました」と、試合巧者ぶりを見せつけた。

　2打差の単独2位につけているのは2試合連続優勝を狙うリュウ・ソヨン（韓）。実はこの2人、ジュニア時代からナショナルチームの一員として海外の舞台で戦って来たライバル同士。すでにツアー2勝を挙げているリュウに対し美香にはまだ勝ち星がないが、「ここ5試合くらい優勝争いをしてきて沢山のことを学んできました。今は自信を持ってプレー出来ています。集中して自分のゴルフをすれば…」と初Vに意欲を見せる。最終日はライバルとの戦いというより、自分との戦いに勝たなければならない。

　その他上位陣は、通算8アンダー3位タイにクリスティー・カー（米）、インビー・パーク（韓）がつけ、ここ2か月不調が続いていたロレックスランキング（女子世界ランキング）No.1のヤニ・ツェン（台）が久々に会心のゴルフでノーボギーの5アンダー67をマーク。通算7アンダーでポーラ・クリーマー（米）、初日トップタイのシドニー・ミシェルズ（米）と並ぶ5位タイに浮上している。

　美香以外の日本勢は、2アンダー70をマークした上田桃子が通算5アンダーで前日の17位タイから11位タイに順位を上げたが、ショットが不安定だった宮里藍は最終18番で痛恨のダブルボギーを叩くなど3オーバー75の乱調で通算1オーバーまでスコアを落とし、初日から20ランクダウンの48位タイに低迷中。ルーキーの金子絢香は通算7オーバー105位タイで予選落ちを喫している。