欧米両女子ツアーの1戦であるエビアンマスターズ（現地時間26?29日／仏、エビアンGC）に、宮里藍ら5人の日本勢が参戦する。

　逃げ切りでツアー通算7勝目を挙げた昨年のイメージのままに大会連覇を狙う宮里は、2009年にもここで米ツアー初優勝も飾って勝っている。それだけに「（去年は）この大会の後、自信が戻ってきてより安定を感じることができた。プレーを楽しむように心がけるようになり、日本にいいニュースを届けようとできるようになった。この大会の助けは本当にうれしかった。ここで刺激を受けたので、そのことはずっと忘れない」と、強い思いを口にした。

　今年はすでにLPGAロッテ選手権、ウォルマートNWアーカンソー選手権と2勝。2位にも2回入るなど安定度は抜群で、現在賞金ランキング首位をひた走っている。ロレックス･ランキングNo.1のライバル、ヤニ・ツェン（台）が、故障もあって足踏みしている今、一気に女王の座に向けて突っ走りたいところだ。

　予選ラウンドでは、ローラ・デービース（英）、ヘレン・アルフレッドソン（スウェーデン）のベテラン2人とプレー。経験豊富な2人から何かを学び、更なる飛躍に結びつけたいところだ。

　宮里藍に続いて好調なのが、ウェグマンズLPGA選手権2位タイ、全米女子オープン7位タイと、メジャーの舞台でいずれも優勝争いに顔を出している宮里美香だ。ウォルマートNWアーカンソー選手権では、同じ沖縄出身の先輩、宮里藍にわずか1打及ばず初優勝を逃しているが、その悔しさが糧になっているのは間違いない。昨年大会でも9位タイに入っており、今度こそ宮里藍を撃破して待望のツアー初優勝をもぎとる心積もりだ。こちらは、ホール・オブ・フェイマーのジュリー・インクスター（米）、カン・ハージー（韓）と一緒に予選ラウンドに挑むが、マイペースを貫ければ、怖いものはない。

　一方、ここのところ調子が今ひとつの上田桃子にも、頑張らなければならない理由がある。同じマネジメント会社の後輩で、日頃、かわいがり、アドバイスを与えている木戸愛が、先週、日本ツアーで初優勝を飾ったからだ。「桃子さん」を尊敬することを日頃から口にしてはばからないかわいい後輩に負けてはいられない。米ツアー2勝の実績はあるが、いずれも日本が舞台のミズノクラシック。海外で最初の勝利の美酒を風光明媚なエビアンの地に定め、爆発的なスコアを叩き出すことを誓っている。一緒にプレーするのは、強豪韓国勢のパイオニア、朴セリと、飛ばし屋ソフィ・グスタフソン（スウェーデン）。相手にとって不足はない。

　他に日本から佐伯三貴、大江香織の今季好調な2人が参戦。佐伯はエイミー・ヤン（米）、アンジェラ・スタンフォード（米）と、大江は、国内女子ツアーのサントリーレディスで圧倒的な強さを見せたアマチュア、キム・ヒョージュ（韓）、カーリー・ブース（スコットランド）とプレーする。