全米オープンでの活躍に自信を深めたマイケル・トンプソン（米）が、次なる戦いでツアー初優勝に挑む。

　激戦の末、ウェブ・シンプソン（米）の逆転優勝で幕を下ろした全米オープン。その余韻を残しつつ、現地時間21日に米男子ツアーのトラベラーズ選手権（コネチカット州、TPCリバー・ハイランズ）が開幕する。メジャー大会の初日に首位に立ち、最後まで粘り強く戦って2位タイとなったトンプソンを中心にした若手選手たちのプレーに注目が集まっている。

　トンプソンは「2013年のカード（ツアー出場権）が確実になった。今年の目標は招待された競技に加え、WGC（世界ゴルフ選手権）やメジャー大会すべてに出場することだった」と淡々と語ったが、出場権どころか優勝まで狙える存在であることを世界中に証明して見せたことは、今後に大きな影響を与えるに違いない。それでもツアー未勝利とあって「もっと練習して優勝争いが出来る状態を続けなくてはならない。すべてが新しい状態。これを楽しんで何が起こるか見てみたい」と話しており、今大会以降も目が離せない。

　全米オープンでは予選落ちしたが、米ツアー5連戦の最終戦として今大会に挑む石川遼も注目の若手の一人だ。予選ラウンドでは、世界アマチュアランキングNo.1で、大会直前の19日にプロ転向を宣言したばかりのパトリック・キャントレー（米）らと同組でプレーする。“先輩プロ”の石川が、20歳のキャントレーの前でどんなプレーを見せてくれるのか、期待が膨らむばかりだ。

　その他、先週メジャー王者になったシンプソン、今季のマスターズ王者ブッバ・ワトソン（米）、昨季の全米プロゴルフ選手権王者キーガン・ブラッドリー（米）の組は大ギャラリーを集めるに違いない。また、ディフェンディング・チャンピオンのフレデリック・ヤコブソン（スウェーデン）、ザック・ジョンソン（米）、マット・クーチャー（米）、今田竜二らの中堅どころも参戦し、更なる飛躍をはかる。