昨季大会に続き、ルーキーがあっさりメジャータイトルを手に入れた。

　メジャー今季2戦目となる米女子ツアーのマクドナルドLPGA選手権は現地時間14日、メリーランド州ハバー・ド・グラースのブルロックGCで、前日サスペンデッドとなった第3ラウンドの残りと最終ラウンドの競技を終了。2打差単独首位で最終ラウンドを迎えたルーキーのアンナ・ノルドクビスト（スウェーデン）が、1番のバーディで勢いに乗り、そのまま最後まで突っ走った。

　6番で2つ目のバーディを奪うと、後続のリンジー・ライト（英）が7番でボギー。その差は一気に5打まで広がった。8番のバーディで息を吹き返そうとするライトに追い上げられるが、ノルドクビストの勢いは止まらない。13番で最終ラウンドで唯一のボギーを叩いたものの、14、15番で連続バーディ。最終18番もバーディを締め、4アンダー68の通算15アンダーまでスコアを伸ばし、2位のライトに4打差で圧勝した。

　スウェーデン・ジュニア・プレーヤー・オブ・ザ・イヤーに04、05年と2年連続で選ばれたのを皮切りに、アマチュア時代の戦歴は輝かしい。欧州で大暴れした後で米国に渡り、アリゾナ州立大に進学し、ここでも頭角を現した。全英リコー女子オープンでは07年に予選を突破すると、08年はベストアマを獲得。同年末の米女子ツアーQTで25位タイに入り、すぐにプロに転向した。そして迎えたルーキーイヤー、プロとして出場した5試合目にいきなりメジャーで初優勝。将来が有望なノルドクビストはシャンパンシャワーでずぶ濡れになった顔で、「すごい、すごい」と歓喜していた。

　最終ラウンドを4アンダー68で回ったロレックスランク（女子世界ランク）No.5の申智愛（韓国）が通算10アンダー単独3位に食い込んだが、他の同ランク上位陣は苦戦した。No.3のポーラ・クリーマー（米）は通算3アンダー16位タイ、No.1のロレーナ・オチョア（メキシコ）、08年大会女王でNo.2のヤニ・ツェン（台）は揃って通算1アンダー23位タイ。No.4のクリスティー・カー（米）は、通算イーブンパー31位タイに終わった。

　一方、日本勢はメジャー初出場の宮里美香が1つスコアを落としながらも通算1オーバー39位タイと健闘。ツアー2年目の上田桃子は最終日のチャージを狙ったが、逆に4つスコアを落として、通算5オーバー57位タイと不本意な結果に終わった。尚、大山志保は予選で姿を消している。